JICA海外協力隊の世界日記

走るように 歩くように

環境キャラバン①

「環境教育隊員の配属されていない地域に足を運んで、環境教育にあまり触れる機会のなかった子どもたちへ、出張環境教育してこよう!」

これを「環境キャラバン」と題し、計画から11か月超。

私が赴任する前から計画されていたものの、学校の選定に時間がかかったり、サイクロンが襲来して延期を余儀なくされたり…

その他ここではとても書き尽くせないほどの“想定外のこと”に行く手を阻まれながらも、やっと実現にこぎつけることができました。

…もはや悲願です。笑

ですので、今月の世界日記では全3回にわたり、キャラバンで行った3種類のワークショップの様子についてお伝えしたいと思います。

記念すべき第1回目に行ったのは、「川を汚したのは誰だ?」というワークショップ。

水槽を川に見立て、子どもたちに中身が見えないようにマスキングしたフィルムケースを配ります。

フィルムケースには「空き缶」「農薬」などラベルを貼り、中にはプルタブや、食紅で着色した水などを入れておきます。

ファシリテーターが読む川の物語の中に、自分の持つフィルムケースのラベルに書かれた単語と同じものが出てきたら、中身を水槽の中に投入します。

フィルムケースの中身が気になる子どもたち。

自分のだけじゃなくて友達のも。

だからアイスブレイクの時は大騒ぎだったけど、自分の番がいつ来るのか、自分のには何が入っているのか、早く知りたくて目を輝かせながら物語を聞いています。

川の様子が目の前でどんどん変化していくので、子どもたちは興味津々。

最終的にはこんな有り様になりました。

最後にファシリテーターが、「この川キレイ?この川で泳ぎたい?」と聞くと、全員から「No!」と大きな声で返事が。

「でもさ、この川を汚したのは誰かな?」と聞くと「…人間!」と答え、はっとした表情の子どもたちもいました。

「川を汚す」という疑似体験を通して、「私たち自身が川を汚しているのだ」ということに自覚的になってもらい、だからこそ自分にできることは何か、子どもたちに考えてもらう良き学びの時間を一緒に過ごすことができました。

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