2016/04/13 Wed
文化
伝統的飲みュニケーション
長い一週間。
仕事の終わった金曜日の夜、何を飲みますか?
ビール?ワイン?日本酒?
フィジーでは、この植物の根「カバ」がよく飲まれています。
カバとは胡椒科の植物で、その根を乾燥させ粉末状にしたものを、水中で揉み出し飲用にします。
見た目はまさに泥水。
胡椒科なだけあって飲むと口内が痺れます。
なので、口直しとして糖度の高いパパイヤやキャンディーを舐めながら、カバを飲みます。
味は・・・こちらも薄めた泥水あるいは漢方薬と言ったところですが、慣れれば美味しく感じるようです。
また、カバは嗜好品という側面を持つだけではなく、伝統的な儀式の際にも来客のもてなしにも登場します。
タノアと呼ばれる木製の容器の中で作られ、ビロと呼ばれるココナッツの殻をカップに回し飲みします。
目上の人から順に一杯ずつ、ビロを手渡されたら手をたたき「ブラ!(乾杯)」と言って飲み干します。
「ママウ(もうおなかいっぱい)」と言うまで、杯は永遠に回ってきます。笑
カバを飲む際は皆で車座になり、とりとめのない話をしながら。
これが夕食後から明け方まで続きます。
アルコールに気分を盛り上げる作用があるのに対し、カバは気分を落ち着かせる効果があります。
屈強な肉体を持つフィジアンたちが、杯を重ねるたび、一人また一人と床に倒れていく様は一見の価値ありです。笑
SHARE