JICA海外協力隊の世界日記

Mini Africa, カメルーンでの生活

小学校での体育科の活動

私の活動する小学校は、首都ヤウンデのさらに中心街、中央市場や省庁の建物が多く集まっている地域にあります。この小学校は、100m×200m ぐらいのとても小さな敷地に、なんと4校の小学校が同居しています。だから、校長先生も4人いらっしゃいます。一つの学校には、一年生から六年生まで、大体各2クラスずつがあります。1クラスは40人弱です。

この小学校には運動場がないため、校舎と校舎の間の空間で、体育科を行います。場所が狭いので、できることは限られてきます。柔軟体操や筋力トレーニング、ダッシュ等です。カメルーンにも国の教育指導要領というものがあり、それに沿うように計画を立てて、授業を行っています。子供達は、一生懸命取り組んでいます。しかし、私のフランス語がまだまだなので、ジェスチャーや、時には日本語!で指示を出しています。

カメルーンの学校は、7時30分から始まります。その時刻になると、朝礼があります。カメルーンの国旗が掲げられている下に児童が集合し、国歌をうたいます。国歌をうたっている間は、全員直立不動です。付近を通り過ぎようとする児童も、立ち止まらなければなりません。国家と国歌に対する尊敬の念が感じられる瞬間です。

その後、各教室で授業が行われます。私の授業は、8時前後から始まります。7時45分頃に、自分の準備体操をして、児童を迎えます。体育科の授業を楽しみにしている児童が多く、授業は時刻通りに始まることがほとんどです。

体育科の授業は、ランニングから始めます。校庭を5周します。とても狭い敷地なので、5分間もしないうちに終わります。次に体操。日本の「ラジオ体操第一」を行っています。皆で揃って同じ体操をするのは、気持ちのよいものです。その後、腕立て伏せ、逆立ち等をします。

準備体操が終わったら、いよいよ授業の展開段階へ。今日は、「ドッジボール」をします。ところで、カメルーンといえば、サッカーが有名ですね。ここカメルーンでは、サッカーは国民的スポーツです。だから子供達も、ボールを見れば「蹴る」!これしかありません。ドッジボールなどは、見たことも、聞いたことも、したことも当然ありません。

そこで、このドッジボールをする前には、2回程、「投げる」練習を行ってきました。あまり投げたり受けたりしたことが多くないので、最初は右手と右足が一緒に出てしまう児童や、立ったままで足を動かさずに、手だけで投げる児童も見受けられましたが、何とかドッジボールに取り組める段階に入ったと思います。が、まだチーム対抗で二つの陣地を用い、相手チームの児童にボールを素早く当てるという段階までは達しておらず、今日はいわゆる「中当て」、(陣地が一つで陣地外の児童がボールを投げ、陣地内の児童はボールを受けるか避ける形式)をします。

コートの中の児童は、コートの外に出てはいけないこと、コートの外の児童は、コートの中に入ってはいけないこと、ボールを投げられるのは、コートの外の児童に限られること等を、その場その場で説明します。コートの中の児童が、うまくボールを受けたときには、"Très bien!" 等と賞賛の言葉をかけます。

このような形で、1単位時間に大体2つの内容を行います。その後、校庭を3周して、深呼吸。授業の終わりには、「ありがとうございました!」と、あいさつをします。日本語です。児童も、この言葉を覚えたようで、私を見ると、「ありがとうございました!」と言いに来る児童が増えました。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ