JICA海外協力隊の世界日記

サバーイサバーイlaos日記

年に一度の産婦人科ミーティングin首都に参加

5月23,24日と首都ビエンチャンの中央病院で行われた産婦人科ミーティングに配属先の医師2名と参加してきました。2日間のセミナーでラオスの母体死亡のことから、婦人科疾患、乳がん、帝王切開,乳幼児の栄養についてと産婦人科にまつわる様々なジャンルの話を聞けました。

会場外には、医薬会社や医療機器メーカーが商品販売や営業を行っており、日本の学会さながらの雰囲気でした。ラオスの首都ビエンチャンも私が赴任した2年弱前よりもインフラ整備がどんどん進み、高い建物も多くなり、首都感がでてきています。現在、中国国境(ラオス北部)から首都ビエンチャンを繋ぐ鉄道建設(410km)が2021年12月の竣工に向けて急ピッチにすすんでいます。

そんなどんどんと都市化していく首都ビエンチャンですが、首都と地方の差が開いているのも事実で、医療データの統計も地方と都心だとだいぶ違います。例えば、5歳以下の死亡率(1000人対)も都市部は24であるのに対して地方は53(ラオス母子保健統計LSISⅡ2017)。アクセスの問題や経済状況などで受けられる医療が違うのも事実です。

今回の講義では、ラオスでの帝王切開手術の実績や適応、手術方法や、ラオスにおける乳がんの治療の方法などについても学びました。しかし、実際には、そのような医療をきちんと受けられるラオスの人はまだ限られているように感じます。

JOCVとして任地で活動していて、早く病院に来てくれれば…と思うこともあれば、病院に来ても、病院の医療の水準が低いために適切な治療ができないというのも事実です。このような現状は、短期間ではどうにもこうにもならない問題でもあり、ラオスの今の段階では「病気にかからない!」いう予防医療の視点はやはり大切であると感じました。

日本の病院で働いているときは、新しい薬・新しい治療・新しい医療機器がどんどんきて、それをアップデートするのに必死でした。また、それを面白いとも感じていました。しかし、医療が新しく進歩していることはすばらしいことですが、医療を受けるような段階をもとから作らず病気を防ぐことも、医療者としてとても大切なことであると感じるように、ラオスで活動してきて自分の考えも変わってきました。

ちなみに、1日がかりのスケジュールの勉強会の時は、10時と3時に必ずおやつタイムが挟まれ、手作りラオおやつや、フレッシュフルーツが並びます。あと、あまーーーーいラオコーヒーを飲みながらみんな講義の聴講に勤しみます。

糖尿病にも要注意。予防大切ですね。

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