JICA海外協力隊の世界日記

カリブ海の小国・セントルシアでの防災活動日記

私の活動紹介⑦ 地域防災コミュニティの支援

写真は委員長と私です。

セントルシアでは地域ごとに予算付けされた防災委員会が設置されています(それらを束ねることが私の職場の使命です)。委員は基本的にボランティアですが、しっかりとした告示が出る選挙で選出されます。役職は 議長、 副議長、 書記、 書記次長、 会計、会計補佐、 コミュニケーション担当役員と規定されているくらいですので、きっちりしています。委員になる方々の職業は、会社員、社長、公務員、教師、郵便局員、あるいは定年後の方と様々で、中でも消防と警察署員の割合が多い印象です。ボランティアなので名誉職のようですが、無償にも関わらず立候補するくらいですので、熱心な方ばかりです。

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委員の皆さんと調査の様子

危険箇所等のマッピングをしたいとコミュニティから依頼がありましたので、委員の方々と現地調査を行いました。皆さん仕事がありますので、毎週土曜日でした。さて、通常のセントルシアの人々が住む地域、つまり山の集落へ実際に行ってみると、ものすごく急斜面です。「エー!、こんなとこ住んでんの!」と思うレベルです。私を含め、隊員は交通の便がよいハイウェイ近くに住んでいるので、本当の普通の姿を見ると驚きます(ただし景色は抜群に素晴らしい)。歩いてみると(暑くて後悔)、これは洪水(道路が川になるとか冠水のイメージ)になるとよく分かります。しかも、セントルシアの山間部の降水量は海辺の3倍と言われているくらいですので、あっという間に洪水になるのでしょう。

調査結果(サンプル)

さて、何回か現地調査を行って、詰まりやすい側溝や横断函渠、困っているお宅、地すべりなどの斜面災害や倒木の危険箇所をマッピングし、各箇所に対して考えられるリスクの大きさ、日常の維持管理方法、緊急・応急・恒久対策案を提示しました。お礼としてグアバ、アボガドと大量のマンゴーを頂きました。「好きなだけ採っていいよ」ということで。こちらの果物は本当においしいですね。

最後に、委員の皆様が地域の安全を守るために私の仕事を役立てて頂けていることを願っています。

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マンゴー狩り

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