JICA海外協力隊の世界日記

カリブ海の小国・セントルシアでの防災活動日記

私の活動紹介③ ハザードマップ作成と活動上の苦悩

海外協力隊員の活動は、うまくいかないのが普通だと思います。今回は、私の苦労話をします。地図およびハザードマップ作成は、私の活動上の肝でした。何もない状態からでも作れるように訓練してきたつもりでしたが、予想外のことで苦労することに。特に苦労した点は2つです。これらのために、ある程度はデータがないことやエラーを許容しないと何も進みませんでした。ハザードマップの一部を載せておきます。トップの写真は、首都カストリーズのハザードマップを学生に説明している様子です。

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①たらい回し

常識です。挙げ句の果てに、何も手に入らないのも普通です。手に入ったとしても次のステップが立ちはだかります。これは協力隊員だけでなく、現地人の日常でもあります。原因の一つに「縦割り行政」があり、こちらでも問題視されています。カリブ全体で同様らしく “break down silos!” 、つまり、「垣根を払え!」がキーワードになっているそうです。

②データがない。あっても間違いだらけ。

そもそも信用できるデータがありません。例えば、学校や避難所の一覧などがありません。仮にあったとしても、古かったり、明らかな間違いがたくさんあったりして使い物になるようなものは出てきませんし、直そうとしても、誰にも正解が分からないので直せません。私の例の場合、ハザードマップのためには避難所リストが必須なわけですが、リストに出てきた施設の場所を知っている人が誰なのか、本当にあるのかですら分かりませんでした。結局、250箇所くらい?を見て回ることになりそうです。

最後に先輩隊員からの金言を載せておきます。

「そういうところだから協力隊のニーズがあるわけで、そうじゃなかったらニーズはない」

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