JICA海外協力隊の世界日記

カリブ海の小国・セントルシアでの防災活動日記

フランス海外県マルティニーク島サン・ピエールで1902年モンペレー火山災害を学ぶ

トップの写真はラム酒醸造所Depazから撮影したモンペレー山です。素晴らしい景観と素敵なレストランがありました。

セントルシアの北隣の島、フランス海外県のマルティニーク島へ任国外旅行制度を使って旅行しました。目的は、1902年のモンペレー山(標高1,397m)の火山噴火により壊滅した当時の県庁所在地、サン・ピエールで、その災害を学ぶためです。この火山噴火は、当時の人口約3万人をほぼ全滅した悲劇で有名です(生存者013人説などあり)。災害後、県庁所在地は現在のフォール・ド・フランスへ移り、サン・ピエールは小さな漁村(人口約4,000人)としての復興に留まっています。以前の日記で軽く触れていますが、この災害は火山学や災害史上、非常に有名です。ですので、一度は訪れてみたいと思っていました。なお、日本語では、プレー山、あるいはモンプレー山と呼ばれることの方が多いようです。訪れたときに知ったのですが、今年(2023年)、世界遺産(自然)に登録されたそうです(英名:Volcanoes and Forests of Mount Pelée and the Pitons of Northern Martinique)。

セントルシアの自然災害(火山編):https://world-diary.jica.go.jp/otayuzo/activity/post_14.php

街には、この災害の遺物や資料を展示する綺麗な博物館と、当時の被災した遺跡が幾つか残っています。イタリア・ポンペイのミニチュア版のような雰囲気です。カリブの小パリ(Little Paris)と呼ばれたほどの街ですので、劇場、学校、教会、公共施設などがあって、商業活動も盛んだったようです。記録映像が残っており、今、ここにあった街が、本当に全滅したことが現実味を持って感じられました。ポンペイのように街が埋まるような感じではなく、火砕流の熱風で吹き飛ばされて焼かれたような感じです。街からは雄大なモンペレー山が見えます。距離が離れているように見えますが、山頂(当時の火口)までの距離が10kmもないので、噴火してからあっという間の出来事だったのでしょう。

IMG_20231212_094042-ANIMATION.gif

翌日、登山に挑戦しました。2時間ほどで山頂付近に到達しました。天気が良くなく火口は見えませんでしたが、これでサン・ピエールを堪能できたので満足です。

登山動画2倍速

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ