JICA海外協力隊の世界日記

カリブ海の小国・セントルシアでの防災活動日記

活動の振り返り① 1からのスタート -記録と引き継ぎの大切さ-

写真は2024年1月のカストリーズ・シティです。背後に大型クルーズ船が写っているように、毎日たくさんの欧米からの観光客が来ています。

残り1ヶ月で帰国しますので、活動を振り返ります。

私は20203月にジャマイカ隊員として派遣される予定でした。パンデミックが始まって、世界中に急拡大していたときです。ご存じの通り、派遣は全員中止となり派遣中の隊員も全員帰国となりました。私が派遣先をセントルシアへ振り替えて出発になったのが約2年後の2022年の2月でした。セントルシアにおける協力隊活動再開の一番手でした。

赴任した時には、当地もパンデミック対策中でした(赴任後半年ほどで規制が概ね撤廃)。スーパー・病院・銀行などの生活のために必要な施設しか開いてませんでしたし、バスなどの公共交通機関も人数制限が設けられていました。対策は厳格に運用されていたと思います。マスクがなければ、どこにも入れませんでした。首都のカストリーズ・シティへ行っても、ゴーストタウンのような感じだったことを覚えています。一枚も写真を撮っていなかったくらいですから。帰国目前になって初めてダウンタウンを観光してみましたが、こんなに活気があったのかと驚きました。本当に、いまさらなんですが。。。

さて、赴任して実感したのは、この約2年間の休止の影響の大きさでした。まず、先輩隊員がおりません。JICA事務所スタッフも全員替わっています。隊員個人や隊員が集まって活動した記録も僅かにしか残っておりませんでした。しかも、依然、多くのビジネスが閉鎖したままでしたし、他機関とのミーティングはオンラインでした。このような状況でしたので、何が何だか誰にも分からず、まるで初めて協力隊事業を始めたかのような感じでした。そこでJICA事務所と一緒に情報を整理しました。最初からやり直した感じです。

情報がよく分からない話のリンク

https://world-diary.jica.go.jp/otayuzo/activity/post_2.php

この休止期間がなかったとしたら、事前に多くのことは分かっていたはずなので、活動のスタート地点が違っていたでしょうし、手戻りも少なくできたはずです。隊員が集まって日本を紹介する活動などもできたでしょう。このように、活動休止期間で協力隊が失ったものは非常に大きかったと思います。逆に、この点が協力隊の課題として浮き彫りになったと思います。いわゆるBCP(事業継続計画)でしょうか。個人としても、複数の隊員たちで活動した情報(記録)を残すことは大事です。これらを教訓として今後の協力隊事業に生かされることを願っています。

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