JICA海外協力隊の世界日記

大きいブラジルの小さい街から通信

ついにパンタナルへ!

だいぶ以前、パンタナルを取り上げたテレビ番組を観て以来、いつか行ってみたいと思っていました。そして、今、あの当時では、思いもよらなかったブラジル滞在中です。行かないわけにはいきません。ちょうど7月は日本語学校の冬休みです。数か月前から渡航計画を立てていました。

南アメリカ大陸のほぼ中央部にあるパンタナルは、ユネスコの世界自然遺産にも登録されている大氾濫原です。7月~10月は乾季となり、その氾濫原のほとんどが干上がります。少なくなった水場に動物が集まるので野生動物観察をするにはベストシーズンのようです。

写真上段は、大氾濫原の今年7月の様子です。ガイドの方は、7月でこれほど水がないのは珍しい。例年の9月頃の姿ですねと話されていました。

写真2段目と3段目はパンタナルでよく見かけるワニとカピバラです。

写真2段目:川から見る日の出とその川に住むワニのアップ写真。水から目だけをだしていることが多いです。また、右側の写真のように、水際にいることもあります。まるで倒木が並べられているようです。

写真3段目写真左:夜、ホテルの中庭の池のまわりにカピバラが集合していました。写真中:そして、日の出少し前、大氾濫原内の水場に移動していきました。写真右:昼は大氾濫原の水場周辺に生えている草を食べたり、木陰の下で休んだりしていました。

次は、パンタナルで出会った鳥たちをご紹介しましょう。

写真上段:滞在したロッジ風ホテルのすぐそばにある水場には、朝、たくさんの鳥たちが魚を取りに来ていました。

写真下段左:上段の写真の真ん中に2羽大型の鳥が立っています。ズグロハゲコウ(ポルトガル語名Tuiuiu)です。コウノトリ科の鳥です。ホテル前の大木に巣を作っていました。写真は日暮れ時のその巣を中心に撮ったものです。

写真下段中:スミレコンゴウインコ(Arara-azul) です。大型インコが集団で空を飛ぶところを何回か見ました。パンタナルに来たんだと実感した瞬間でした。

写真下段右:オオオニハシ(Tucano) です。ブラジルのシンボルとも言える鳥でワンピースやTシャツにもよく描かれています。私の任地周辺でも何度か飛んでいるところを見かけましたが、なかなか写真に収めることができないでいました。パンタナル滞在中は、幸いなことに、一日数度はTucanoに出会うことができました。

最後は、今回の旅行の最大の目的だったジャガー(ポルトガル語Onça-pintada)との出会いです。

ブラジルの紙幣には国を代表する動物や魚が描かれています。ジャガーは50レアル紙幣に描かれています(写真上段左)。

そのジャガーには、パンタナルに来たからと言って必ず会えるものではありません。そこで、当日は、かなり暑かったので、午後、水場で待ってみようということになりました。待つこと数十分、ちょうど、サルが水を飲みに来ていました。サルが水を飲みにくるのは珍しい云々そんな話をきいている時です。ガイドの方がびっくりされた顔で後ろを指さしています。振り返ると、リアガラスを額縁にしたように、ジャガーが車の後方に座っていました(写真上段右)。

それから、30分程度、美人ジャガーは私たちにいろいろな姿を見せてくれました。

あの日の出来事は、きっと、私の人生のベストニュースのかなり上位にくることは間違いありません。これまで、画面を通して知っているに過ぎなかったパンタナルが、一気に身近なものになりました。今回の野生動物との出会いを通して、対面で実感する大切さを学んだように思います。

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