JICA海外協力隊の世界日記

ペルー国立自然保護区での2年間

ジャガイモ

とある5月の休日。ペルー人の友達と、散歩をしていました。

突然、「おなかすいた?」と友人が聞いてきたので「はい」と答える私。

リュックサックをガサゴソしていたので、まあきっと、

クッキーや、パンなんかが出てくるのかなと思って見守っていましたが、

取り出したのは、ふかしたジャガイモと、チーズでした。

食文化の違いを感じた瞬間でした。

ペルーの主食は、

米、イモ、トウモロコシ、果物(甘くないバナナ)と様々。

というのも、ペルーでは、地域によって主食が変わります。

国土が広く地域によって気候が異なることから、育つ作物も違えば、食文化も全く違います。山岳地帯では、主にジャガイモ、トウモロコシが住民の主食になっています。

私は沿岸部に住んでいますが、実を言うとほぼ毎日ジャガイモを食べています。メインというより、料理に添えたり、ソースをかけたり。他の具材と炒めたり、フライのように揚げたりしています。ジャガイモの場合、全国的にみんなよく食べています。

さらに、ペルーには、「ジャガイモの日」(5月30日)というのが制定されており、その日にジャガイモ祭りが各地で開催されるそうです。

そう、このようにジャガイモはペルー国民に愛されています。

なぜ国民に、ここまで愛されるようになったのでしょうか。

おそらくそれは、ジャガイモの原産地がペルー(を含むアンデス地域)だからだと思います。

紀元前8000年に、ジャガイモは海抜3800メートルを超える、チチカカ湖周辺で栽培されていました。その後、16世紀にスペイン人の征服者がジャガイモをヨーロッパに伝えたことが、世界へ広まった始まりとされています。

その後、ジャガイモは、世界の基礎食料備蓄のひとつとして、人々を飢餓から救い、今も多くの地域でジャガイモが栽培されています。

ペルーの人々にとって、ジャガイモは「誇り」なのではないでしょうか。

ペルーでは、様々な色や形をしたジャガイモをみることができます。

黄色、赤、茶色、紫、黒色など、色とりどり。

種類にして5,000種以上あるとかなんとか。さすが原産地です。

ジャガイモにかぎらず、野菜や果物の原産地について考えてみると

たくさんのことが見えてきます。

これはきっと、新たな物の見方だと思います。

最後に、クイズです。

きっとどのご家庭の冷蔵庫にもある、丸くて赤い野菜。

それも、ペルーが原産地です。

ぜひ調べてみてくださいね!

回答はまた別の回で!


おざき

(写真提供者:八代、能登)

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ