2015/04/13 Mon
活動
KAIZEN0-理想の医療施設?-


第一回目のKAIZEN研修で、どうして5S-KAIZENに取り組む必要があるのかを皆で考え、イメージとモチベーションを持ちたいと思いました。
そこで、理想の保健センターについて皆でディスカッションをしてみました。
上の写真の女性は、保健センターの医師で、とても協力的で、ディスカッションの司会と板書をしてくれ、おかげで活発なディスカッションができました。
モロッコの医療者にとっての、理想の保健センターを、背景の補足と一緒に、紹介させてもらいたいと思います。


「理想の保健センター」
ー心地よい場所。
ー患者さんが満足でき、健康に役立てる。
ー質のよい専門的な治療を提供できるスタッフがいる。
ー清潔が維持されている。
ーゴミの分別がされている。
(途上国では、感染性ゴミ・針など危険物の分別が問題視されています。)
ー組織化された整った施設。
ー患者さんの動線・順番がまもられている。
(患者数も多く、待合室などもあまり整備されていないため、診察室・薬局前など順番待ちの患者さんでぐちゃぐちゃになりやすいです。)
ーしっかりとした薬の管理。
(薬の仕入れは3か月毎のため、薬がよく不足しています。)
ー目標が達成される。
(慢性疾患の受診率、ワクチン接種率、妊婦健診など、それぞれ年間の目標があります。)
皆さんは、この理想の保健センターを聞いて、どのように感じますか?
私は、’患者さんにとって’というキーワードがでてきたこと、
また、目に見える部分だけではなく、医療の質・サービスの質についての意見も出てきて、日本とモロッコと医療の環境は全然違っても、同じ目標のもと働けそうかな?とうれしく感じました。


そして、理想の保健センターのディスカッションの後に、
「今の保健センターの現状は?」
「理想と現状に違いは?」
→この違いを縮めて、患者さんにもスタッフにとっても理想の保健センターに近づけるための5S-KAIZENに取り組みましょう!
という流れに持っていきたかったのですが・・・
保健センター長さんから、
「私たちの保健センターは理想通り。もちろん問題なんてないわよ~。」
との笑顔の声が・・・。
なかなか自分の思っていたような返答はもらえず、文化が違う中、お互いのことをまだ良く知らない中での、相手を尊重しながらのワークショップの進行は難しいなと、いい勉強になりました。
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