JICA海外協力隊の世界日記

まるはば☆morocco

KAIZEN0-理想の医療施設?-

第一回目のKAIZEN研修で、どうして5S-KAIZENに取り組む必要があるのかを皆で考え、イメージとモチベーションを持ちたいと思いました。

そこで、理想の保健センターについて皆でディスカッションをしてみました。

上の写真の女性は、保健センターの医師で、とても協力的で、ディスカッションの司会と板書をしてくれ、おかげで活発なディスカッションができました。

モロッコの医療者にとっての、理想の保健センターを、背景の補足と一緒に、紹介させてもらいたいと思います。

「理想の保健センター」

ー心地よい場所。

ー患者さんが満足でき、健康に役立てる。

ー質のよい専門的な治療を提供できるスタッフがいる。

ー清潔が維持されている。

ーゴミの分別がされている。

(途上国では、感染性ゴミ・針など危険物の分別が問題視されています。)

ー組織化された整った施設。

ー患者さんの動線・順番がまもられている。

(患者数も多く、待合室などもあまり整備されていないため、診察室・薬局前など順番待ちの患者さんでぐちゃぐちゃになりやすいです。)

ーしっかりとした薬の管理。

(薬の仕入れは3か月毎のため、薬がよく不足しています。)

ー目標が達成される。

(慢性疾患の受診率、ワクチン接種率、妊婦健診など、それぞれ年間の目標があります。)

皆さんは、この理想の保健センターを聞いて、どのように感じますか?

私は、’患者さんにとって’というキーワードがでてきたこと、

また、目に見える部分だけではなく、医療の質・サービスの質についての意見も出てきて、日本とモロッコと医療の環境は全然違っても、同じ目標のもと働けそうかな?とうれしく感じました。

そして、理想の保健センターのディスカッションの後に、

「今の保健センターの現状は?」

「理想と現状に違いは?」

→この違いを縮めて、患者さんにもスタッフにとっても理想の保健センターに近づけるための5S-KAIZENに取り組みましょう!

という流れに持っていきたかったのですが・・・

保健センター長さんから、

「私たちの保健センターは理想通り。もちろん問題なんてないわよ~。」

との笑顔の声が・・・。

なかなか自分の思っていたような返答はもらえず、文化が違う中、お互いのことをまだ良く知らない中での、相手を尊重しながらのワークショップの進行は難しいなと、いい勉強になりました。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ