JICA海外協力隊の世界日記

蒙古大陸放浪記

幼稚園巡回

Сайн байна уу? サイン バイノー?

セミナー開催に伴い行っている幼稚園巡回(follow-up)は、15園目に入りました。

9月から12月は、障害児クラス、もしくは一般クラスで障害児を預かる先生のクラスに1週間ずつ入り、園ごとのテーマ・目標を設定し、取り組んできました。例えば、“就学について”、“環境からくる発達の遅れ”、“言語障害の子どもとの関わり”、“保護者との連携”などがテーマに上がりました。

活動の充実度はさまざまで、先生と理解し合えずに悔しい思いをすることも多々あります。それでも、こちらの提案には乗ってくれ、話し合いの時間では、わたしの話を汲み取ってくれるなど、先生たちも努力してくれています。そして、何より、たった1週間一緒に過ごす日本人のわたしに関心を持ち、頼ってくれる子どもたちに助けられ、日々活動しています。

123週目は、障害児の療育施設、国立10番幼稚園での活動でした。

軽―重度の肢体不自由児、ダウン症児が主に通い、作業・理学・言語療法士の訓練と保育を受けています。

今回は、セミナー参加の先生が制作担当のため、制作活動を通して、障害児支援について考えました。

制作活動に限らずですが、“できる子ども”のみ机に座らせ、課題に取り組む状況なので、“重度障害の子どもたちも保育に参加する”という目標をあげました(食事以外のほとんどの時間をマットの上に寝かされて過ごすという日もあり…)。

今月は『冬/新年』という保育テーマ。

新聞紙をやぶり、袋に詰めて、目鼻口をつけて“雪だるま”作り。

びりびり〜を楽しんだり、降ってくる紙を嬉しそうに見上げたり、顔にかかってびくっ!でも、にやりとしたり、いろいろな反応が返ってきました。

別の日には、雪や氷で遊んだあと、絵の具を氷で塗り広げて、“モミの木”作り。

はじめは戸惑う子どもたちも、徐々に積極さが出ていました。障害の程度によって、違う関わりをしようと事前に話していたこともあり、普段は参加が難しい子どもたちにも関わる事ができたのではないかと思います。
反省会のとき、写真を見返して「すごくいい笑顔になっていたね〜」と言うと、先生も嬉しそうだったので、よかった!

1クラスに約25人が在籍するので、「(課題に取り組むのは)すごく時間がかかるね」なんて言いつつも、「普段できないことができてよかった。障害の重い子どもたちも活動に参加するのは、大事なことだね」と意欲的な意見も言ってくれています。


しかし、お勉強メインで、きれいな作品に仕上げたいモンゴルの先生にとっては、新聞をやぶったり、絵の具を塗りたくるという活動は理解し辛い様子も感じています。

“遊びを通して、何を学んでいるのか、子どもの発達に必要なものは何か”を理解し、先生自身が保育に活かしていくには時間がかかると思いますが、まずは、子どもと一緒に遊ぶこと、先生自身が楽しさを感じられること、そんな活動を今後も行っていけるように頑張りたいです。

そうそう、話は変わりますが、わたしのモンゴル語、巡回先の子どもたちに「先生、外国語話してるの?」と長い間言われ続けてきましたが、最近は「先生、なんでぼくの弟(妹)みたいに話すの?」と言われるようになりました。

…話し方は2・3歳児みたいでも、モンゴル語に聞こえるようになってきたみたいです。このレベルに達するまで、長いことかかったなぁ〜(苦笑)

それでは、Баяртай. バヤルタイ。

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