JICA海外協力隊の世界日記

ゆっくりのんびり、一歩ずつ

この1年を振り返って

こんにちは。

今回は、私が日本に帰国してから同僚達と連絡を取り続ける中で感じたことについて紹介していきます。

昨年4月上旬にバヌアツに到着してから、1年以上が過ぎました。(今年3月下旬に一時帰国)

この1年間は、自分がバヌアツの人々からたくさんのことを教わった日々だったと思います。

今でも、頻繁に「ユリ、元気か?」と連絡をくれる同僚達の存在は宝物です。

私たち隊員が日本へ一時退避したわずか2週間後、バヌアツの北部の島々がサイクロン(TC Harold)によって、甚大な被害を受けました。

新型コロナウイルス感染者はバヌアツからまだ出ていないものの、
現在、バヌアツの人々はサイクロン被害の復興支援に全力を尽くしている状態です。

最初の写真は、サイクロン被害を受けたサント島で障害のある人々の支援にあたる同僚達の様子です。

(Facebook:Vanuatu Society for People with Disability  より引用)

次の写真は、復興支援の最中であるにもかかわらず、日本にいる私に、同僚がテレビ電話を掛けてきてくれた時の様子です。

とっても嬉しかったです。

正直なところ、同僚と一緒に活動しながら、自分の力不足をありありと感じていました。

私は、ほとんど新卒の身分で、語学力も不十分という状態で、バヌアツに飛び込んだようなものでした。

当然ながら、「自分の考えが正しいのか?」、「(いくらその考え方が正しくても)本当にバヌアツの人々に受け入れられる考えなのか?」等と、一人で悶々と考える時間が多くあり、実際に自分の意思で行動を起こしたことは1つか2つだったと思います。

行動に起こせないということで、周りから「無力な存在」と思われているのではないか?と勝手に不安がり、焦っていた時もありました。

それでも、私の「存在」を温かく受け入れてくれる方々に何度も救われました。

この1年間で学んだことをひと言でまとめるなら、
「心穏やかに、あきらめずのんびり待つこと」なのかなと思います。

これは、私やクライアントにかかわる同僚の姿勢から、私が学んだことです。

彼らは、私が伝えたいことを言葉にするまで、考えをまとめるまで、笑顔で待ってくれていました。

途上国の人々のために何か力になれれば・・・と思って、飛び込んだ世界で、私自身がたくさんのことを学び、力をもらいました。

その中で、私には何ができるのだろう?と最近は考えています。

今の世の中、インターネットが発達し、遠隔地にいても仕事ができる時代になりました。

障害児者支援や福祉、教育に関する情報提供ならば、メール等を通して、私がバヌアツの同僚に伝えることも可能です。

直近では、Facebookの職員専用のページに、昨年の栄養ワークショップで用いたレシピを投稿しました。

しかし、状況が刻一刻と変わる中で、多忙に働く彼らが「今」必要としているものを的確に把握して、簡潔にまとめて伝えることは、難しいことです。

だからこそ、今この時を、これまでに学んだことを整頓し、改めて自分が彼らに貢献できることを再考していく時間にしていけたらと考えています。

今、日本から、自宅から、私がバヌアツの彼らにできることは確かにあると信じています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今後もこの世界日記を通して、バヌアツの人々の魅力を発信し続けていきます。

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