JICA海外協力隊の世界日記

アフリ感 in Botswana

活動ダイジェスト~環境教育隊員~

【クイズ】この木にかかっているものは何でしょう。

私は1年8ヶ月の活動を終え、日本に帰ってきました。Wi-Fiの調子が悪くて、公開できなかった記事をこれから何回かアップしていきます。

今回は、私の活動ダイジェストという形で、どんなことをボツワナでしていたかを紹介します。

1.環境教育

2枚目.JPG

平日は主に小学校での環境教育活動を行っていました。小学校は村に16校あり、その16校の5~7年生に環境教育を行いました。活動期間全部で5500人以上の児童に環境教育を行うことができました。私が授業の中で大事にしたのは、「なぜポイ捨てがだめなのか?」です。「ごみは捨てたらダメ!」と先生たちが口を酸っぱくして言っているのを目にしますが、なぜダメかということに焦点を当てて授業を行いました。授業の初めに日本から来たということと日本語の挨拶を教えたので、散歩している時やスーパーでばったり会ったら「こんにちは~!」と声をかけてくれて、ボツワナにいながら日本語が聞けて嬉しかったです。黒板はマグネットが付かないし、字を書いてもチョークの色がつきにくいので見えにくいし、消えにくいし、活動中何度も日本の黒板があったらな~と思っていました。任地にもっと見やすい黒板があれば、学習環境がもっと良くなるなと。

また、教室がないので、授業を外の木の下で行うこともしばしば。風が吹いて教材が飛んでいったり、影が動いて日向になると暑すぎて移動しないといけなかったり、教室より集中力が低くなったり。私にとっては、外で授業をすることは大変だったけど、ボツワナの先生と生徒は慣れていました。これも貴重な経験でした。

手を挙げたり、ディスカッションにも積極的で、ボツワナの児童は日本の児童と同じく、参加することに意欲的でした。環境教育という授業は普段はないけれど、これをきっかけに、環境やごみ問題に興味を持ってもらえたらいいなとか、ボツワナの先生に授業のシェアができればいいなという思いで、毎日授業をすることは非常に楽しめました。

紙のリサイクル会社との分別回収も計画し、学校での紙の分別回収の実践なども行っていきたかったのですが、これについては紙のリサイクル会社が撤退したり、色々な壁があり、上手く進めることができませんでした。首都にはリサイクル会社も沢山あるのですが、任地では難しいと感じました。

ちなみに、一番始めの写真のクイズの答えは、現地のチャイムでした。

チャイムたたいてるところ.jpg

休み時間や授業始めにこの金属の板を鳴らします。学校によっては大きな手作りベルを歩きながら鳴らすスタイルだったり、アフリ感でした!

チャイムベル.jpg

2.アップサイクル

首都で行われたコンシューマーフェアで、アップサイクル品のワークショップや展示などを行いました。

コンシューマーフェア.jpg

任地では、カウンシル(郡庁)と一緒にワークショップを行ったり、環境コンテストを行ったりしたかったのですが、予算がなくなって直前で中止になったり、ワークショップもカウンシルの人に興味を持ってもらえなかったりで、うまく進みませんでした。代わりに、コンテストで表彰状をもらったことがある任地の方の自宅に遊びに行って、アップサイクルを一緒に行ったり、その方が行っていた、ビール瓶にオイルを入れておいておくと瓶が2つに割れて、それでワイングラスを作ったりコップにしたりする作品を見せてもらったりしました。私が紹介したペットボトルキャップを使ったピアスは気に入ってくれて、子どもたちもやりたがっていたので、私が帰国した後も続けると言ってくれました。アップサイクルに興味がある人と出会い、一緒にボツワナの環境問題について議論できたことや、アイディアを色々シェアしたり、吸収でき、私にとってもプラスでした。

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3.手洗い紙芝居

ボツワナの先輩隊員が作ったツワナ語と英語の手洗い紙芝居。私は郡庁の公衆衛生課に所属しており、その課では手洗いも促進するという方針があった関係でこの活動をしていました。小学校は月に1回と学期の終わりにテスト期間があって、その間は環境教育授業ができません。その期間を利用して、英語が全く通じない公立のプレスクール(日本の保育園にあたる施設)で、ツワナ語で授業を行いました。小さい子供たちはフレンドリーな子もいたけれど、アジア人を初めて見るかのような目でじーっと私を見てる子も多かったです。

4.日本文化紹介

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ソーラン節を習得し、任地の近所の子どもたちと踊ったり、カウンシルのスポーツ大会で職員の前でエンターテイメントとして踊ったり。プレスクールの卒業式で踊りたいと言ってくれた先生がいたので、毎朝30分、10日間ほど教えに行って、卒業式に園児と先生と踊って保護者に見てもらったりしました。保護者の方々は園児のかわいいダンスに喜んでくれました。働いていたカウンシルのスポーツ大会でもソーラン節を披露しましたが、その時も同僚たちは大変喜んでくれました。

そして、一番の大舞台だったのが、ダンスコンテストに出たことです。ポスターを見てtraditional danceの部で応募したのですが、なんとボツワナのダンス全国大会でした(知ってたら応募しなかった)。普段イベントでボツワナダンスを披露しているようなプロも出ていて、審査員もずらーっといて、音楽プロデューサーやら南アフリカからの審査員やら、行ってビックリ!場違いでした。しかし、みなさん温かく、めちゃくちゃソーラン節で盛り上がってくれたし、珍しいからか沢山の人が動画を撮ってくれました。結果は優勝!トロフィーいただきました。でも表彰状を見るとJapanese danceの部になっていたので、ライバルがいなかったってことですね!審査員も審査の基準がわからなくて困ったと思います(笑)私はいい思い出になったので、一緒に出場してくれた隊員に感謝です。

以上、私の活動です。小学校での授業は日本のようには上手くできなくて、初めはモヤモヤしたこともあるけれど、授業のテンポや使う言葉を工夫したり、いかに担任の先生を巻き込むかを考え改善し、授業を楽しみました。日本でもボツワナでも、これは一緒だなと思います。その他の活動も決して順風満帆にいったとは言えませんが、今できることをやり切ったと思っています。私はダイビングをするので、活動がうまくいってないなと感じた時、ボツワナでは流れに乗ることが大事なのかなと思いました。流れに乗らずにバタバタ足を動かしても息切れを起こすだけなので、流れに乗って周りを見渡すようにしました。活動ばかりに目を向け必死になって、同僚のボツワナ人にリマインドして、時間や締め切りを守ってよ?とか思ったりしてたけれど、活動以外の部分でボツワナ人と関わり、周りを見ることがターニングポイントに繋がったと思っています。

活動が行き詰まった時は、土日に仕事以外の人と関わることでリフレッシュしていました。これは活動とは違いますが、昨年の11月頃に、メキシコ人のマリンバオーケストラの人たちが、ボツワナ人の音楽家とコラボするというイベントがありました。代表者以外はスペイン語しか話せないメキシコ人10人くらいのグループだったので、独学で習得した全然完璧でないスペイン語と全然完璧でないツワナ語で通訳をすることになりましたが、人の役に立ってる!!って思えたし、メキシコ人とボツワナ人を繋ぐ日本人っていうあり得ない状況に、世界を繋いでる気がしました。それも、協力隊としてボツワナに来られたからこそできた貴重な経験でした。

仕事面では日本と全然違うな~と思うことが多かったな~。そして、仕事面では正解ががわからない問題に多く直面したボツワナでの活動だったと思います。沢山葛藤したけれど、嫌な葛藤ではなかったし、カルチャーショックみたいな感じだったかな。それもこれも全部いい経験。振り返って、協力隊に来て良かったと思えている私です。

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