JICA海外協力隊の世界日記

アフリ感 in Botswana

Day of African Child(アフリカこどもの日)6月16日

1週間ほど前から、Day of African Childという単語をオフィスで聞くことが増えていたので、日本の子どもの日のアフリカバージョンかな~と思っていました。

広報課から、「この日のためのポスターを作って」と依頼があったのですが、名前から浮かんだのは、アフリカ大陸と子供の絵を貼ったらいいのかな?何色にしたらいいのかな?と思って聞いてみたら、同僚が黒基本かな~と言われて、黒ってなんか暗くなるやん?一体何の日なんだ?!と思いました。

色々な学校の生徒がイベントに参加すると聞いていたので、今まで10校以上で教えてきた私は生徒に再会できるやん!楽しみ!くらいの気持ちで、ポスター作りを引き受けたものの、同僚に聞くにつれて、どんなポスターを作ればいいのか混乱してきました。

とりあえず、知らないと作れない!と気づいた私は、さっそくボツワナ人の同僚に聞いてみました。どうやら、1976616日に、南アフリカのソウェト(南ア最大の黒人居住区)で、子どもたちや若者が平和的なでも行進をし、教育の質の向上とアフリカーンス語を強制されていた子供たちが自分たちの母国語で教育を受けたい!と抗議活動を行い、この運動に参加した子どもたちが軍隊から無差別に銃撃を受け、多くが殺害されたり、負傷したアフリカでは有名な出来事とのことでした。※詳しくは「ソウェト蜂起」で調べてみてください。

これは南アフリカで起こったことですが、毎年6月16日はお隣のボツワナでも、この教育のために立ち上がったソウェトの多くの子どもや若者たちを忘れないようにするための日だそうです。

私が作ったのがこのポスター。背景は、この運動に参加した13歳のヘクター・ピーターソンさんが、白人警官に銃で撃たれ、友人が抱きかかえている写真。そして、隣ではヘクターさんのお姉さんが泣きながら付き添っている有名な写真だそうです。このポスターにBGMとして、この日のテーマソングである「Freedom is coming tomorrow」を付きで動画を作りました。「今日は学校の授業ないし、いいよ~」って軽い気持ちで引き受けた広報用ポスター作り。はじめに私がイメージしたのとは全く違う、深い歴史のある日のポスターで、調べたりするのは大変でしたが、アフリカの歴史を知る事ができ、その歴史を知った上でFreedom is coming Tomorrowを聞いたことにより、よりアパルトヘイトと戦ってきた人たちの気持ちを想像することができ、結果いろいろ知れてよかったなと思っています。

イベント当日はカメラ係で、色々忙しかったのと、ツワナ語がメインのスピーチや司会進行だったので、ポスターを作っている時よりは、この日のことをイメージすることはできませんでしたが、任地のイベントの様子を写真で紹介します。

朝早くから行進の練習。

IMG_0058.JPG

来賓の入場は生徒の行進のあとに続きます。

IMG_0065.JPG

群読と歌。これは英語だったので理解できました。子どもの権利を守ろうということを言っていました。

IMG_0122.JPG

プレスクール生徒による群読。ツワナ語なので全くわからず。。。

IMG_0146.JPG

毎年テーマがあるらしく、今年のテーマはポスターにも書きましたが「Rights of a Child in a Digital Environment」というので、これにちなんだスピーチや劇がそのあとは続きました。

子どもたちがコンピュータを使って色々調べたり、知ったりする権利をスピーチや劇では表現していました。

IMG_0200.JPG

一番かっこよかったのが、はじめも行進で登場した彼らのパフォーマンス。日本でいう

『集団行動』です。バシッってそろっていて、とにかくかっこいい!!行進のリズムも掛け声も間も全然日本と違ってアフリ感でした!

AFC3.jpg

Day of African Childではこの11ヶ月間教えた生徒の一部に再会できて、生徒たちも名前や教えた日本語で「こんにちは~!」とか「今後いつうちの学校で授業してくれるの?」って言ってくれたり、環境やごみの分解について教えてくれた先生でしょ?って言ってくれ、授業の内容まで覚えてくれている!ちゃんと残ってるのがうれしい!と感じた日でした。

それと同時に、この生徒たちがこうやって今ボツワナで平和に学習できているのも、1976年アパルトヘイトと戦った多くの同じアフリカ人の犠牲があってのこと、日本の人たちにもこの出来事は知ってほしいと思ったし、忘れてはいけない日だと思いました。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ