JICA海外協力隊の世界日記

わたしのセルビア時間

セルビアの面白風習

Zdravo!

今日はセルビアにきて感じた面白いユニークな風習を2つご紹介したいと思います。

1つ目は、まずセルビア人の多くが恐れる、プロマヤ(Promaja)について。

このプロマヤという言葉は任地に着任してセルビア人と働き出してかなり初期に知った言葉です。これは、例えば1つの部屋内で対面する窓やドアの両方を開けておくと、2つの空気(風)が流れ入り込み、それがぶつかることを指します。日本では換気のために窓やドアを開けておくことはよくありますし、日本の家の構造ならば襖や障子で四方囲まれた造りも多く、むしろ風を通すことをよしと考えることも多いのですが。

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セルビアでは、この2つの空気が交わるプロマヤに人があたると、頭痛や肩こり、背中の痛みや風邪を引くなどといった悪い症状が身体に表れると言われています(人によっては死をもたらすまで大げさにいう人も)。そのため、皆、ドアや窓が二方空いているとそれがちょっとの隙間風でも「プロマヤだから締めてくれ」と言います。

確かに2つの風がぶつかるとドアが片方バタンと閉じたりすることはありますが…。お化けでもあるまいし…とは思うものの、こういった独特の風習、言い伝えが深く日常生活に存在するのは面白いですよね。もしかしたらバルカン半島の隣国にも同様にあるのかもしれませんが、いつからどのように言い伝えられてきたのかは不明です。

科学的な根拠はないと思うし迷信かと思いますが、年配の人は特に「プロマヤ」を気にします。ただ年齢だけでなく職場の若手同僚も嫌がる人が多いです。これは部屋だけでなく、車などの乗り物内でも一緒。助手席の人が窓を開けていると、運転手側はプロマヤが発生するから窓を開けれなかったりします。

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2つ目は、セルビア人の親族の名称について、です。

こちらにきて驚いたのですが、従兄弟(従姉妹)も全てみな「Brat(お兄さん)」「Sestra(お姉さん)」と呼ぶのです。最初は「同僚、兄弟(姉妹)、多いなぁ」と思っていたら蓋を開けてみたら、従兄弟(従姉妹)だったということが頻繁にありました。

一方で日本では「叔父・叔母」としかない言葉も、父型か母型かでも呼び名が異なり、血縁関係、婚姻によるものかでも異なります。

ちなみにちょっと調べてみると、セルビアを含む南スラブ系は”スーダン型”と呼ばれる呼称パターンのようで、日本のパターンとは違うよう。(しかし世界には色々な呼称のパターンがあることに驚き!)

セルビアのFamily Tree(家系図)は、世界の中でもかなり複雑だと言われており、16世代前の直系祖先と5世紀先の直系祖先に対しても特別な名前がついている、と言われているそうです。もうもはや、覚えられない…。

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この背景はわかりませんが、おそらく結婚時の血縁関係においてきちんと事前に把握しておく必要があり、名前が付けられていたのではないか、と知人のセルビア人は言ってました。

お国柄というのか、日本の文化からするととてもユニークに感じますが、セルビア人にとってはこれが当たり前。こういった国の異なる風習を知るのも面白い発見です。日本人の文化もきっと謎に思われること、たくさんあると思いますけどね笑。

また機会があればご紹介したいと思います!

Vidimo se!

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