マンゴーの樹の下で(坂本隊員は帰国しました。)

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坂本 麻子
京都府

タイプ/職種
日系社会シニア・ボランティア
日系日本語学校教師
派遣国
中南米
ブラジル パラー州 ベレン市
一言メッセージ
ハイスピードで過ぎていく生活を日々書き留め、アマゾンでの体験をいろいろな角度からお伝えします。

 

◉日本語を教える◉

2017.04.15

「言葉は道具か」

答は、いいえ。

言葉は、

買い物をするときや道をたずねるときなどの

手段だけではありません。

買い物をするときには店員と話し、

道をたずねるときには知らない人と話します。

そこには必ず人との接触があります。

言葉は人とのつながりを生むものなのです。

だから私たちは、相手によって言い回しを変えたり、

表現に気をつけたりするのです。

つながりを大切にしているからです。

どのように言い回しを変えたり表現に気をつけたりするのか、

それは、人、とき、場、によって異なります。

そして、それらには、

文化環境が大きく関わります。

国、つまり、言語が違えば、

言い回しや表現への配慮の仕方も変わります。

日本語では、目上の人に対して非常に丁寧な話し方をします。

それは、「目上の人には敬意を払う」という考え方が

社会的にあるためです。

また、「ノー」とはっきり言うことは避けられます。

「それは相手に失礼だ」という思いがあり、

相手もはっきり言われなくても「ノー」だと理解する、

そういう暗黙の了解が人々の中に根付いているからです。

これらは他の言語にはあまり見られない、

日本語の特徴だと言えます。

そして、この特徴は、

日本人の考え方や習慣などが影響しています。

ですから、日本語を教えるとき、

こういう日本の文化背景にも触れないと、

言葉が道具に終わってしまいます。

相手との関係や相手の受け止め方に留意して表現を変える、

「人とのつながりを大切にする言葉」として日本語を教えたい、

私はいつもそう思っています。