JICA海外協力隊の世界日記

SAKAMOTO, search fire!

マラウイってどんな国?Part. 2

こんにちは!今回はマラウイの主要産業と主食について紹介したいと思います。

 

マラウイの主要産業

マラウイでは、15~64歳の人口のおよそ70% の人が農林・漁業に従事しています(*1)。特に農業が盛んで、タバコ紅茶砂糖ナッツ類豆類などが主な輸出品目となっています。2005年に示されたFAOのデータによれば、マラウイでは総輸出額の約75%を農産物が占めており、FAOのデータによると、2000年~2003年においてタバコはそのうち約74%を占めているとされています(*2)

しかし近年、タバコ値上げなどに伴ってタバコが売れなくなり、タバコ葉の生産量が減っています。また、栽培の際に農薬を多量に使用するために農家に健康被害が発生しており、そういった背景から、一部の農家は医療用大麻栽培を始めています。

↓ 参考動画

1980年代頃までは、人々はトウモロコシキャッサバなどを育て、自給自足の生活を送っていました(*3)。現在でも、多くの人々は野菜の栽培だけでなく、家畜を飼って生活しています。タバコ農家の場合は、自給自足の生活を送りつつ、4年周期でタバコを育て(*2)収入を得ているようです。

ちなみに鉱業においては、2009年から、北部にあるカエレケラ・ウラン鉱山にて年間1500トン規模のウラン鉱採掘が開始されましたが、酸化ウラン価格低迷により、マラウイにおける採掘・ウラン加工及び輸出は2014年にストップしたようです(*4)。

マラウイの主食

マラウイの主食は、トウモロコシ粉にお湯を混ぜてつくるシマ(nsima)。味は無く、見た目も食感もパンとお餅の中間だと思ってもらえると良いと思います。これを手でちぎって、ある程度指でこねてから食べます。

シマだけを食べている方々を見たことはありますが、副菜と一緒に食べるのが基本です。副菜は、小魚や、野菜の葉(カボチャ、オクラ、ジャガイモ)を塩、油やトマトと煮込んだものです。ローカルレストランやスーパーマーケットに行くと、これらだけでなく、チキンウイングフライコールスローヤギまたはビーフシチュー魚(ティラピア)の丸焼きなども食べられる上、シマかライスのどちらかを選べます。スーパーマーケットに限らず、レストランでもテイクアウトができちゃいます!

Nsima.JPGusipa.JPG

写真左:左上からシマ(nsima)、右上テレレ(thelele、オクラの葉)、右下イェンバ(nyemba、豆)。

写真右:ウシパ(usipa、小魚。牛パーティーではない!)


以上、マラウイの産業と主食の紹介でした。マラウイの主食、日本とは全く異なりますが、副菜と一緒に主食を食べるスタイルは、日本における「ご飯とおかずを一緒に食べる」ことと似ているなあと思います。

マラウイでは、何人かが屋外で起こした火に集まってご飯を食べているシーンがよく見られます。時間に関係なく、誰かと一緒に食べるご飯のことを現地語で「Memo(メモ)」と言い、朝・昼・夕食を表す言葉と区別されています。つまり、朝でも昼でも夜でも、誰かと一緒に食べればそれは「Memo」なのです。素敵な言葉ですね~!

これからも引き続きマラウイを紹介していきます。アフリカといえばマラウイ、なんて言ってくださる方は中々いらっしゃらないと思いますので、マラウイのことを少しずつ知ってもらえると嬉しいです!!

それではこの辺で、Tionana!

 


<参考資料>

*1(2018 Malawi Population and Housing Census Main Report, p. 117)

*2(グローバル化と途上国の小農、第5章 マラウイにおけるタバコ生産の自由化と小農|日本貿易振興機構アジア経済研究所、2007https://irdb.nii.ac.jp/01347/0001935825

*3the Bradt Travel Guide, Malawi, edition 6, 2013, p. 22

*4(マラウイ基礎データ|外務省 (mofa.go.jp)

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ