JICA海外協力隊の世界日記

東ティモール的日常

ジュリアオ

東ティモールに来て最初に出来た友達です。
彼は日本と日本人が大好きで、日本で働く事と日本で合気道の修行をする事が彼の長年の夢です。
彼は子供の頃から独学で日本語の勉強をし、首都のディリに出てきてからは大学に通いながら、教会の日本語教室に通い、今では日常会話ぐらいなら普通に話せます。
大学卒業後は日本語の通訳の仕事をしながら、夜は教会の日本語教室でシスターと一緒に日本語を教えています。

またジュリアオは、日本からやってくる旅行者、学生、NGO関係者、JICA関係者等を見つけるとスッと近づいて行き「何か困っている事は無いか?何か手伝う事は無いか?」と話しかけすぐに友達になります。
東ティモールにやって来た沢山の日本人がジュリアオにお世話になっています。
そんなジュリアオに日本で働けるチャンスがやってきました。
JICA二本松青年海外協力隊訓練所と契約している語学学校がテトゥン語の先生を募集していたので、ジュリアオに伝えるとジュリアオはすぐに語学学校に連絡をして面接を受ける事になりました。
面接はスカイプで行う為、ジュリアオも私もスカイプのやり方がわからなかったので、まずはスカイプを出来る人を探しました。
するとジュリアオの友達で今は東ティモールに住んでいる元東ティモール隊員の方のお宅でスカイプを教えてもらえ、その方のお宅で面接を受ける事が出来き面接も順調に進み、日本に行ける事になりました。
ビザ等の諸々の書類関係はジュリアオの友達の日本の学生がジュリアオに付き添い日本大使館に行き手伝ってくれました。
ところがある朝ジュリアオが急に私の家にやって来て、「もう一度面接するから先生も来て」と私を起こしてきました。
私は久しぶりの午前中休みの日だったので「嫌じゃ」と言ってまたベッドに戻り寝ました。
ジュリアオは焦った様子で「早く起きろ!スカイプ出来ない男!」と罵って来ました。
私は「お前もやろがい!」と叫ぶと目が覚めてしまったので仕方なく面接に付き合う事に。
服を着替えていると、「先生もっといい服もっといい服を着ろ」とうるさく言ってきます。
いい服とはどうやらスーツの事を言っているらしく。ネクタイも締めろとの事。
私は一気に着替える気が失せてしまいました。
無理矢理起こされ、罵られ、もっといい服を着ろと言われ、ほんでネクタイも着けて革靴履いてヘルメット被ってこのクソ暑い中自転車漕いで元先輩隊員のお宅へ行くんか…
私はもう一度眠る事にしました。
       つづく

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