JICA海外協力隊の世界日記

青年海外協力隊 セネガル滞在記 ~Pas à pas~

チョークで絵画

村の中学校での授業

以前、美術の先生がいないと言っていた学校です。

いつもは、セネガルの先生と一緒に授業をし、しかも私はサブにまわることがほとんどなので、一人まかされるのは少し緊張します。

「この間、カフリンにマッキーサル大統領が来たね」なんていう会話をウォロフ語やフランス語でしながら場をつなぎます。

今日は、チョークを使ってマンゴー・バナナ・リンゴ・オレンジなどの果物の絵を描いてみました。

今回で2回目なのですが、前回実態把握をして気づいたことは、やはり今まで図工の授業をほとんど受けてきていないということです。

なので、中学生ということを考慮に入れつつも、題材や素材は身近なものから、いろいろな表現技法を少しずつ学んでいけたらよいのではないかと思っています。

濃淡の説明をしてから、果物に近い色のチョークを3~4本選ばせます。

薄い色から濃い色をどんどん重ねて塗っていき、最後には指を使って色を伸ばすと、濃淡がきれいに表れます。

セネガルでチョークは色鉛筆や絵の具よりうんと身近にあります。学校でいつも使っているからです。

特に小学校では、ミニ黒板をノート代わりに使うこともあるので、みんな慣れ親しんでいるものです。

いろいろな素材を使って、いろいろな表現の方法があることを楽しみながら知ることができたらいいなと思います。

「これでいい?」「こんな風に描けたよ!」と小学生の子どものように、ここの中学生は元気です。

ちょっと薄いので写真にはうまく写らなかったのですが素敵な作品がたくさん仕上がりました。

授業後に、今日の授業の感想を書いてもらいました。「一緒に授業ができてうれしかった」「ありがとう」という言葉をたくさんもらいました。

どの言葉も一つ一つ大切にしたいです。

2クラスの授業が終わった後、絵の上手な子が教室の壁画を描くことになっていて、私はその監督(?)を頼まれました。

見守ることくらいしかできなかったのですが・・少しずつ完成させていくようです。

壁がはげている、また電気もないところがほとんどなので、暗い感じになってしまう教室が多いのです。

壁に直接絵が描かれている教室はこちらではよく見かけます。先生たちや子どもたちが教室環境改善のために描いているようです。

いろいろなところで作品に触れる機会を作るのはとても良いことだと思います。

授業が終わって、校長先生と一緒に今日の授業について振り返りをしました。と言っても子どもたちはこんな様子でしたよ、こんな絵が描けましたよと写真を見せながらお話しただけですが。

授業について考える時間、振り返る時間をここではあまり作っていない先生が多いのではないかと感じているので、こういうちょっとした時間も大切にしたいと思っています。

次はどんな授業になるか。子どもたちと楽しみながら取り組んでいきたいです。

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