JICA海外協力隊の世界日記

青年海外協力隊 セネガル滞在記 ~Pas à pas~

授業についての話し合い

先生と授業前に打ち合わせをして、授業を行いました。

指導書の中からやりたい授業を先生に選んでもらいます。

今回は図工の授業の中から、「切り絵」を行うことになりました。

先生方に、事前にどのようにやるか試してもらいます。

紙を縦に2回折って、色を塗り、両端から切れ込みを入れていきます。広げると網目模様のような形になります。

どんな風にできるのか、あまり想像がつかなかったのだと思います。出来上がった作品を見て先生は驚いて、そしてとてもうれしそうな表情をしていました。(写真1)

ぜひ、子どもたちと一緒に行いたいということで、次の時間に授業を行うことになりました。

必要なものは、紙と色鉛筆とはさみです。

私ももちろん準備しますが、先生方にも準備してきてほしいとお願いをします。

準備をしてくれるかどうかで、先生方の授業に対しての気持ちが表れてくると思うのです。

材料を準備するのが大変な中で、少しでも準備をしてきてくれれば、私はOKだと思っています。

授業当日、教室に行くと、紙も色鉛筆も頑張ってそろえてきてくれていました。

当たり前のことかもしれませんが、ここではすごいことだと私は思っています。

このように事前に一緒に作り方の説明をして授業の準備をお願いすると、今のところほとんど先生が準備をしてきてくれています。授業の打ち合わせの大切さを感じます。

はさみは子どもたちが各自持ってきているようでしたが、用意できなかった子には、貸せるようにしました。

さて、実際の授業。

一度先生たちと一緒に事前の準備をしていたので、先生に授業の説明をお願いします。

とても上手に説明をしてくれました。

作業中、私は子どもたちの間に入って個別の指導をしています。先生の方を見ると・・先生も夢中になって作っていました。

子どもたちも最終的にどうなるのか想像がつかなかったのだと思います。開いた時の驚きようといったら!子どもたちの「できた」「きれい」「すごいな」という気持ちが表情にすごく表れていて、こちらもうれしくなってしまいました。

できあがった後、グループごとに発表し合い、鑑賞をしました。それから、教室に飾りつけました。グループ毎に飾り付け方を様々に工夫している様子が見られました。

授業後、授業についての振り返りをしました。

今、このクラスにはCAPという先生の試験を控えている先生も一緒に授業を行っています。日本でいう教育実習生のような人です。

このクラスの担任の先生とその先生は、子どもたちの様子や発言の様子の記録をつけるなどして、とても丁寧に授業の準備や実践、振り返りをされています。

なかなかセネガルの他の学校では見られない光景なので、こんなに頑張っている先生がいるのだ!ととても感動してしまいました。

私は、先生方と情操教育について一緒に考えられるように、そして頑張っている先生方の取り組みをカフリン県に広めることができるように、ミニ新聞を発行しています(新聞についてもまた次回お伝えできればと思います)。

今回一緒に行った先生方の、授業についての打ち合わせの様子も新聞を通してぜひ紹介できたらと思っています。

学校巡回を通して、各学校の先生の様子をお伝えし、良い実践を広めていくことは私の活動の中の一つだと思っています。

実は今、学校ではグレーブ(ストライキ)が起こっています。先生方の給与、昇級の面で政府との対立がいろいろあるようです。

特定の曜日しかやっていませんが、2月から続いています。

様々な問題を抱えている中ではありますが、先生たちと一緒に、小さな実践を少しでも多く積み重ねていきたいと思っています。

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