2015/06/28 Sun
人
女性グループと一緒に ~たまねぎの皮で染物~
「タック・リゲイ」 ある村の女性グループの名前です。
以前お伝えした、村の女性グループと一緒に活動を行いました。
前回提案した「たまねぎの皮の染物」
一人の女性が袋いっぱいにたまねぎの皮を集めて持ってきてくれました。
またある女性は、「私にはこんなことができるの」と、粘土のもとになる土を持ってきて見せてくれました。
「チューライ」というお香を立てるときに使う壷などを作っているようです。
前回話していたことがちゃんと伝わっていたのだということがわかり、本当にうれしかった瞬間です。
準備をしてきてくれたこと、自分にできることを探して見せてくれたこと
これは、女性グループの方たちの意欲がすごく高い証拠だと思います。
早速、試作品作りに取りかかります。
染物には、たまねぎの皮と水の他に、媒染液(ミョウバンなど、布自に色素をしっかり定着させるもの)が必要なのですが、町で探しても見つからず、仕方なくそのことをお伝えしました。
(後日、お酢に銅や錆びた鉄を入れたものでも媒染液になることを知りました。また今度挑戦してみます!)
なので、今回はやるのをあきらめて、違うものを紹介しようかとも思っていたのですが、あんなにたくさんの皮を集めてくれたことを考えたら、うまく染まらないかもしれないけれど、試しに行ってみましょうと提案しました。
早速、鍋や木が準備され、たまねぎの皮を水で煮詰めて、その中に、白い布(絞り染めにして模様が出るように、何箇所かひもでしばってみました)を入れ、しばらくつけて置きます。
さて、うまく染まっているか・・・ドキドキしながら水で一度すすぎ、縛っていたひもをほどいてみました。
するとほんのり薄い茶色っぽい黄色に染まっていて、しぼったところも丸と、線の模様ができていました。
うれしくてみんなで拍手!
「きれいに染まったねえ」とみなさん驚いていました。
特に一番うれしそうだったのはたまねぎの皮を集めてきてくれたお母さん。
日なたに置いて乾かした後、学校の先生方や近所の人に
「こんなのできたよ」「たまねぎを煮詰めて色をつけたのよ」「この模様はひもでしばって作ったのよ」と見せてまわっていました。
また村の校長先生のお宅に行き、校長先生と奥さんにも見せました。
見せた後もずっと布を広げてはながめ、
しぼったところがこんな模様になるんだねと、うれしそうにその丸い模様をなでていて・・
まるで愛おしいものをなでているかのようです。
その姿を見たらなんだか涙が出てきそうになりました。
正直どんな風になるかわからなくて、失敗してもいいや、とにかく何かやってみようという気持ちでした。
でもやってみて、こんなに純粋に喜んでいる人の姿を見ると、もっと一緒に何かやってみたいという思いでいっぱいになりました。
経済活動になるものを探るだけではなくて、ものをつくる喜び、もっと大きく言えば働くいきがいのようなものを感じられるようになったら素敵だと思います。
次回はビサップ(ハイビスカス)や草木染めなどもできたら様々な色の布ができそうです。
村までの道のりは遠い・・ですが出向く度にあたたかいものをもらって帰ってきます。
みなさんありがとう
SHARE