JICA海外協力隊の世界日記

La vida en Honduras

生徒主体の学校健康フェアを実施

 こんにちは!今回はグラシアス市内の小中一貫学校で行われた健康フェアについてお伝えします。

 昨年、保健推進員達と共に実施した地域住民向けの健康フェア(記事はこちら)の時に、ブースのお手伝いをしてくれた中学生達が所属する公立の小中一貫学校が今年は学内で生徒達による生徒のための健康フェアをやりたいとの声があがり、私たちJICAボランティアもそのサポートをすることになりました。今回は、先生や保健所スタッフが直接健康に関する話をするのではなく、生徒を教える側と参加する側に分けて同世代間で話し合い、学び合うピアエデュケーションともいわれる方法で行うことになりました。教える側は中学生の1クラスが健康に関する5つのブースを担当することになりました。

 健康フェアの始まりは朝のラジオ体操から!この学校では、日本のラジオ体操を今年の4月から導入して生徒たちの朝の日課として毎日行っています。

 今回のフェアでは低学年向けに衛生講習・栄養バランス・ゴミの分別の3つのテーマを、それに足して高学年向けに自尊心についてと人権・ジェンダーの自由についてを追加した計5つのブースが準備されました。

写真左上:衛生講習(正しい手の洗い方を絵で見た後に実際に体験するブース)

写真右上:人権とジェンダーの自由について(人権の自由、ジェンダーとセックスの違いなどをすごろくを使ってディスカッション)

写真左下:自尊心について(鏡や異なる表情が描かれたさいころを使って自分のいいところ探し)

写真右下:ゴミの分別について(ガラス、プラスチックなどがどれくらいの時間をかけて自然分解されるか学んだ後に、ゴミの分別リレーゲーム)

 また、この他に栄養ブースでは栄養ピラミッドを使ったバランスのいい食事の方法についてと、コーラなどのジュースに含まれる砂糖量を計るゲームなどが設けられていました。どのブースも生徒達が事前に何回も集まり情報収集と道具の準備を行っており、参加側の生徒だけでなく運営側の彼らもまたこれで大きな自信につながったのかと思います。

 健康フェアを終えた数日後、学校の先生から嬉しいお知らせが届きました。それは、子ども達が昼食前に行列をつくって手を丁寧に洗っている光景です。ブースで使った洗い方のポイントの絵を見ながら、子ども達が親指・指の間・手の甲など楽しそうに手を洗っている様子がうかがえます。先生からではなく、同世代の仲間達と関わり合うピアエデュケーションのインパクトが子ども達の行動変化につながっているようでした。学内での初健康フェア、生徒だけでなく先生達にとっても好印象だったようで来年はグラシアス市内にある他の学校とも協力して保健に関するイベントを計画したいと言ってくれました。学校での決まった保健の授業がなくても、こうした予防啓発イベントを定期的に実践していけば子ども達の理解や行動にも変化があるのかと思います。

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