JICA海外協力隊の世界日記

La vida en Honduras

地域住民向け健康フェアを開催

 少し前になりますが、8月上旬にグラシアス市内公園にて地域住民を対象とした健康フェアを開催しました!

 この健康フェアは同任地で助産師として活動する先輩隊員が、ホンジュラスであまり注力がされていない予防啓発に特化したイベントを現地のホンジュラス人達が主体的に企画、運営できる機会をつくりたいというアイデアから始まったものです。グラシアス市では過去にもJICAボランティアが類似イベントを開催したこともあり、今回の主役は私たちボランティアではなく、同僚である保健推進員や医師達であるという認識をしてもらうように意識的に進めていきました。それでも、日常の業務と並行しての準備や前月(7月の※レンピーラの日)も大きなイベントがあったりなどで、なかなか計画通りに進められなかったのが正直なところでした。

※レンピーラの日とはホンジュラス先住民レンカ族のリーダーであったレンピーラに敬意を表す日

 それでも、健康フェアのテーマ設定から当日ブースで使う啓発ポスター等の教材作成まで他の保健隊員達にも協力してもらいながら、ホンジュラス人の手で準備を進めていくことができました。今回の健康フェアのテーマは「身体を大切にしよう!」会場が市内の公園という公共の場であったことから、子どもからお年寄りまでに共通する内容で予防啓発キャンペーンを行えるようにという背景でこのテーマが決まりました。具体的には、

①身体測定(生活習慣病に関する予防啓発)

②栄養改善(生活習慣病に関連して食生活の栄養バランスについて)

③衛生改善(歯科医さんによる歯磨き講座と正しい手洗い体験)

④家族計画について(避妊方法の紹介と性感染症予防について)

の計4つのブースを設けることになりました。

(写真は、事前研修にて手洗いのポイントを実際に保健推進員と練習している様子)

 事前準備もなんとか終えて当日、約161名の子どもから大人までの参加者が来場し大盛況となりました。当日は、4つのブースに加えて地元の高校生にも集まってもらい事前に練習していた日本のラジオ体操を披露してもらいました。身体測定と生活習慣病予防のブースはご高齢の方々からの人気が高く一時行列になってしまうほどでした。また、栄養ブースでは健康推進員と隊員だけでなく、地元の中学生とも準備段階から加わってもらい自分達が習った五大栄養素やバランスのいい食事についてなどを実際に参加者に説明してもらいました。家族計画ブースでは若い人を中心に避妊方法の紹介や性感染症予防を呼び掛け、衛生ブースでは身近な手洗いや歯磨きの「正しいやり方」を体験してもらうブースが設けられました。

 今回の健康フェアでは計画、実施の段階でそれぞれ反省点や改善点はあるものの、任地に来て半年程だった私にとっては日ごろの活動とは異なる形で保健推進員たちと関わることができる新鮮な環境でした。また、今回の健康フェアで個人的に嬉しかったのが何人かの保健推進員から自分のコミュニティでも同じようなイベントをやりたいと声をあげてくれたことです。多様な形でできる予防啓発活動、今後の彼らが企画するイベントや活動が私も楽しみです。

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