2019/05/08 Wed
活動
「5S」導入のための研修会
こんにちは!今回は先月に実施した5S研修についてお伝えしたいと思います。
突然ではありますが、皆さんは5Sという言葉を聞いたことはあるでしょうか。5Sとは仕事の効率性や安全性維持ために職場環境の改善を狙った日本発のビジネス戦略であり、5Sはそのために必要な整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)それぞれの頭文字を意味しています。ホンジュラス保健省が毎年出している公立保健所向けの年間運営計画書の中に、この5Sの計画及び実施という項目があります。
そこで、各保健所でも5Sの周知と実践ができるように先月、各保健所で働く医師や保健推進員を対象に研修会を行いました。研修ではグラシアス中心部の保健所で韓国国際協力団 「KOICA」から看護師ボランティアとして派遣されているボランティアにも協力してもらいました。
研修では初めに、5Sの目的や5つの「S」の意味と狙いなどを説明した上で医療現場でどのような5Sが実施できるのか、KOICAボランティアに実際に職場で取り組んでいる薬品や医療機器のラベル表示と定位置管理のシステムを紹介してもらいました。その後、各保健所毎に分かれてグループワークを行いました。グループワークでは、事前に撮影したそれぞれの保健所の診察室や薬品庫、保健推進室などの写真を使って実際に整理・整頓を体験するワークショップを行いました。
普段から見慣れた職場で当たり前となってしまっている光景を写真という媒体を通してみることによって、本当に必要なモノかどうかが見えやすくなり各グループから「これは捨てよう」、「置き場所を変えよう」などの声が出ていました。保健所という医療現場では、ただ必要かどうかの判断だけではなく薬品はもちろん器具などによっても使用期限などがあるので、実際に整理の作業を行う際にはその点にも注意するよう呼びかけました。
整理の後は整頓、必要な器具やモノをどこに置いて管理するのが効率的かそれぞれアイデアを出してもらいました。
ワークショップの最後に、実際に今後どのように5S作業を展開していくのかそれぞれのアクションプランを考えてもらいました。5S最後に「しつけ」があるように、ただ一度整理整頓や清掃をするだけでなく、その効果的で清潔が保たれた職場環境をどう維持していくのかにポイントを置いて考えてもらいました。アクションプランでは、ラベル表示管理の徹底や清掃チェックシートの活用、マスクや手袋など種類別に管理するなど各グループから様々な意見が出ていました。大事なのはこのプランを実際に現場でどう実践していくかです。各保健所で第1段階となる整理・整頓を行う日程を決めてもらったのでそれぞれフォローしていきたいと思います。
保健所という住民に健康な心身の維持と規則正しい生活習慣を呼び掛ける場所だからこそ、診察室や待合室なども常に清潔・安全で、住民が安心して利用できる環境維持を職員それぞれが意識していけるように呼び掛けていきたいと思います。
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