JICA海外協力隊の世界日記

La vida en Honduras

ホンジュラスコーヒーの名産地マルカラ

 こんにちは!今回は、ホンジュラス国内でもコーヒー産地として有名なマルカラについてお伝えします。

 ホンジュラスのアラビカコーヒーは、毎年10月から3月にかけて収穫が行われることから3月頃に発売されるコーヒー豆が特に旬と言えます。その3月にホンジュラス南西部に位置するマルカラという町でコーヒー祭りが開催されたので参加してきました。

 ホンジュラスコーヒーは年間約42万トンものコーヒーを生産していて、その内マルカラ産のコーヒーは約288トンです。少ない数字ではありますが、COE(Cup of Excellence)という中南米で行われている最高品質のコーヒーを決める品評会で優勝したこともある、とても人気のあるコーヒーです。マルカラ産コーヒーはアメリカ、カナダ、ドイツや中国など多くの国々に輸出されていて、日本でも近年スターバックスコーヒーやタリーズコーヒーなどで取り扱っていることもあります。

 マルカラは標高約1,500メートルの高地に位置しているため、良質なコーヒーを栽培する最適な環境に恵まれています。そのため、コーヒー農園も数多くあり、町の中心部には多くのカフェテリアがあります。先月行われたコーヒー祭りでは、そんな自慢の豆を持ったオーナー達がそれぞれの商品のプロモーションを行っていました。

 また、マルカラには先月まで食品加工という職種でコーヒーの生産開発に関わる活動をされていた内田有紀さんという協力隊員さんがいました。(中段写真左)今回は、内田さんのアテンドで実際にコーヒーの木を育てている農園や栽培後に商品加工を行う工場の見学もさせていただきました。工場では、天日干しによる豆の乾燥作業から生豆の選別まで様々な機械のある工場内を見学できました。最後には、コーヒー豆の種類や質を判断する「カッピング」を隊員皆で体験させてもらいました。カッピングは、熱湯を入れる前と後のコーヒーの香りをかいだ後に、スプーン一杯にすくったコーヒを勢いよく口の中に吸い込み甘味・酸味・苦味・後味などを分析・評価していきます。

 とても一回やっただけでは複雑で難しすぎる作業ですが、香りや口当たりなど意識してやってみるとどれも違いがあり当たり前に毎朝飲んでいたコーヒーの味がもっと楽しめるようになった気がします。

 最後に内田さんにホンジュラスコーヒーの魅力をたずねてみました。

「ホンジュラスコーヒーは良質なのにまだまだ広く知られていないことが残念です。プロモーションが弱かったり、安く取引できるブレンド豆の筆頭と思われていたホンジュラスコーヒーですが、今はだんだんと変わってきています。フルーティーな酸味のしっかりとした特徴のあるコーヒーとして、大手コーヒーチェーンで取り扱われていたり、COEで優勝したことにより他国と比べても高値で取引されてきています。こうした変化は生産技術の向上に加え、保存技術の改善に取り組んでいるホンジュラスコーヒー生産者の成果の賜物だと思います。現地にいたからこそ分かるこの魅力をまだ知らない人達に伝えることが今後のホンジュラスコーヒーにとって大事なことで、ホンジュラスコーヒーがもっと広く親しまれるように微力ながら働きかけていこうと思います。」

 日本でも、ホンジュラスコーヒーは入手しやすくなってきています。ぜひ一度お試しください!

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