JICA海外協力隊の世界日記

朝5時から拡声器で象と人生について話を聞く日々

とりあえずやってみた~体育編~

校長先生「日本の少年院では何をやっていたの?」

私「体育とか職業指導とか、いろいろです。とりあえず、最初は言葉をあまり使わない体育あたりからやってみます。」

校「あっそう。じゃあ、明日からやってみて。」

ということで、赴任して3日目から早くも体育の授業をやってみることになりました。

体育の授業なんて日本でたぶん1年で100回はやっているだろうから、7年働いていたので700回くらいはやってきた。

とはいえ、ミャンマー語!?

いきなり来た外国人にやらせてしまうのもすごい決断だなーと思いつつも、これはチャンス。

誰にやらせるかも決まっていなかったので、とりあえず寮にいる子どもたちを対象にすることにした。

寮の子どもたちは1つの寮が60人から100人くらいいて、それが4つもある。

とりあえず、暑いから朝9時から始めることにして、僕の体力的にも1日に1コマにさせてもらうことにした。

他に外に出て先生を手伝っている子どもと学校に通っている子どもはそのうちということにして、

子どもたちの8割を対象にすることができる寮を対象にするのが一番良いと考えました。

とりあえず、使いそうな言葉を調べて、いざ本番。

腕立て30回に、グラウンド10周・・・

あれっ?誰もついてこない・・・。

そりゃあ、そうだ。子どもたちは話に聞く限り1年くらいは体をまともに動かしていない子も多い。

レベルをかなり落としてやれるところからやっていこう。

よく使う言葉集<休憩>

「反対(サンチンべ)」「伸ばす(スィンメー)」「膝に手をつかない(ドゥーマティーバーネ)」

「休まない(マナーバーネ)」「ずるした人はもう一回(レインカンヤーデールーガナウタッカーロウメー)」

「二人一組になってー(ナヤウッタトゥエットウロウペイバー)」

間違っているかもしれませんが、言葉の正確性よりも勢いの方が伝わるものです。

体育はまさに少年院の教育の心臓とも言えます。

彼らのストレス発散の場でもあり、勉強が苦手だからドロップアウトした経験を持つ彼らだから

輝くことのできる場所でもあり、まさに学びの場にもなるのです。

体がたくましくなっていくことで自信にもつながっていくのです。

この体育という基礎工事の上に教育活動という建物が建てられるというものでしょうか。

そして、言葉が通じない、やり方がわからないならば、まずは「やってみせ、やらせてみよ。」です。

一緒に体育をやって早1か月余り経ちました。次はルールを守って行うことを試行錯誤していきます。

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