JICA海外協力隊の世界日記

モナスティール de ピアノレッスン ~チュニジア便り☆彡

#7 思い出その4 チュニジア全国ピアノコンクールを開催

【本記事は任期中の2022年7月頃のものです。】

配属先で、2022年7月中旬に、3日間かけて、チュニジア全国モナスティールピアノコンクール第2回目を開催しました。

上の写真は当時指導していた生徒で、コンクールに出場した生徒が本番演奏している写真です。

第1回目は2016年に行われたコンクールでしたが、配属先長の提案で、第2回コンクールを同僚達と一緒に企画してみないかというお話を頂きました。この第2回コンクール開催に向けて、2021年12月から同僚2人と準備を進めてきました。実際3人で話し合いながら課題曲、年齢制限についてなど、プログラム作成をするのは容易ではなく、ミスコミュニケーションなどもあり、大変長い道のりでした。

本当に開催できるのか???と思った時もありましたが、配属先長をはじめ、ピアノ教師ではない配属先のスタッフからの励ましもあり、7カ月の準備期間をへて、無事開催出来ました!!

一昨年は私一人のみが音楽院で夏休み期間中レッスンを行っていましたが、2022年は7月中旬のモナスティールピアノコンクールに向けて、同僚達も出場予定の生徒を指導していました。時にはレッスン室が全て埋まり、ピアノを練習する生徒であふれている日もあり、活気に満ちていました♪

コンクールに向けて12人の生徒(その内7人は同僚と共に指導)を指導していましたが、12人中6人は自宅にフルサイズのピアノを所有しておらず、1人の生徒は自身の電子ピアノが故障中で、半分以上の生徒が自宅で十分練習ができず、まさにおんぶにだっこのような厳しい状況でした。

レッスン以外で練習する大切さを体験してもらいたかったので、30分レッスンを行った後、隣のレッスン室で1人で30分練習をしてもらい、私がついていなくても生徒が1人で練習する環境を作っていきました。週数回レッスンを行い、何とか12人の生徒がコンクールに出場できるレベルまで曲を仕上げていきました。ボランティアだからこそできたことだったと思います。忍耐がとても必要でしたが…

今回は12才以下部門で、指導していた生徒が優勝を得ることができました。他の部門でも同僚の指導している生徒が優勝、入賞し、皆で達成感を得ることができました!

*一緒にコンクールを企画した同僚2人、審査員の先生方、優勝者の演奏者との写真です。

チュニジアトップレベルのピアノ学習者たち計74名が配属先に集まり、それぞれが日頃の成果を発表し合い、刺激を受け合えました。

毎年開催されている全国ピアノコンクールは、チュニジアではLes Solistes(3月開催)というコンクールしかなく、そこでは課題曲のみで、コンクール当日はアップライトピアノでの演奏となっていました。

モナスティールコンクールでは、中級以上は自由曲のみ、グランドピアノ(2014年にJICAより寄贈)での演奏となります。チュニジアピアノ学習者たちにコンクールで演奏するという目標を与えることができ、発表の場を求めていた学習たちのニーズに応えることができたのではないかと思います。

全国ピアノコンクールといった規模の催しを同僚と企画・運営できたのは、チュニジアでだからこそなのかな、と思っています。

大変貴重な体験をさせて頂きました!

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