JICA海外協力隊の世界日記

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スリランカで雨季を体験

 スリランカは、きっと暑いんだろうな…、くらいの知識で赴任しました。

 いろんな本も読んだし、いろんな方からお話も伺いましたが、やはり『百聞は一見にしかず』。「へーーー」と思うことの連続で面白いです。…楽しいばかりではありませんが。

 私が赴任したのは昨年の7月でした。幸い日本を半袖で出国し、スリランカに着いても「暑いねー」っていう感じでした。

 しかし、その後日本から猛暑のニュースが届くようになりましたが、こちらはずっと30℃いくかいかないか…というくらいで、「南国に来た!」と思ったのに、ちょっと拍子抜けしました。雨はたまに降ってもすぐにやむので、だんだん傘を持たなくなりました。こちらの人は雨が降ると、「雨が降ったね。涼しくなってうれしいね。」と、多少濡れたって雨が降ることを喜ばれます。確かにすぐ乾くし。ちょっと驚きでした。

 けれどその後は待てども待てども一向に涼しくなることはなく、「これがスリランカなんだ…」と思いました。

 日本の秋頃、毎日決まって夕方雨が降るようになりました。夜には雷も鳴ってかなり激しく降ることもありました。でも、日中は晴れているので、外を歩く時間がわかれば傘を持たずに出ても問題ありません。これを雨季だと言う人もいて、この時は日本の梅雨に比べたら降り方は激しいけれど、そんなに大したことない…くらいに思っていました。

 その後ついにクリスマスも半袖のまま迎え、この写真の風景に違和感を感じる自分を、「まだ日本人の間隔が残っている」とちょっと安心。

 しかし、節分を過ぎる頃には「いつか涼しくなるに違いない…」と思う気持ちは消え去り、もはや『季節』という言葉が自分の中で死語になりつつありました。

 そして、スリランカ人もクレイジーな暑さだ言う4月を迎えました。多分太陽がスリランカのてっぺんに来るのでしょう。

 その暑さを越えた5月半ば。曇り空が多く見られるようになりました。季節風の影響らしいです。

 そして雨が降るようになりました。

 が、今回はその雨がなかなかやまない。激しいのにやまない。1日中降っているというわけではないけれど、夕方から降り出した雨がずーっと滝のように朝まで降り続いたら、それが時々昼間も降ったりしたら…、それが何日も続いたら…。

 ということで、今回土砂崩れや河川の氾濫が起こり、日本でもニュースになるくらいの被害が出ました。

 私が撮った写真は上のような写真しかありませんが、隊員の中には床上浸水した人もいるそうですし、すぐ近所で大きな被害があった方もみえるようです。現在死者200人以上、行方不明者100人近く、65万人以上が家に戻れない状態だといいます。

 今回1枚目に載せた写真の地域も、隊員が活動している地域で被害が大きかったと聞きます。お邪魔させてもらった時はとてものどかな風景が広がる素敵な場所でしたが、今はどんな景色になっているのか心配です。

 常夏の緑の大地で、年中暖かくフルーツに囲まれて極楽の国…かと思ったら、やはりそんなに甘くはありませんでした。

 自然が猛威をふるうことは、どこの国にも起こりうることですが、雨季はこの緑の大地に暮らす人々を容赦なく襲いました。日本の降り方とは違う雨を体験しました。

 まだ不安定な天候は続き、毎日数回土砂降りです。被害が拡大しませんように…。

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