JICA海外協力隊の世界日記

エジプト地中海ぐらし

UNDOKAIがやってきた!(1)

5月中旬、いつも通りの忙しくも楽しい、穏やかな日々を過ごしていました。

ある日、副校長先生とおしゃべりしていた時のこと。

突然、「ところでタツオ、UNDOKAIってスポーツフェスティバルのことだよね?」「あと、TATEWARIとかSORANBUSHIってなんだい?」と聞かれました。

僕は「なんでそんな日本語知ってるの?!」と嬉しい気持ちが半分ありました。もう半分は、「どこでそんな言葉を知ったんだろう、何か知らないプロジェクトが始まろうとしているのだろうか?」と不安な気持ちがありました。

よく話を聞いてみると、どうやら教育省から「6月9日にUNDOKAI(運動会)をやって、その中でTATEWARI(縦割り班)でグループを作り、SORANBUSHI(ソーラン節)もやってください!」という指令が来ていたそうです。

私の通っているEJS [Egyptian Japanese School]では、日本式教育を取り入れています。(詳しくは前回の記事を読んでみてください!)だから、UNDOKAITATEWARISORANBUSHIのような言葉が使われて指令が来たのでしょう。

教育省は、今年度が終わる6月9日に運動会を実施して子どもたちに楽しんでもらい、年度末に休みがちになる子どもたちに学校に来てもらおう!というねらいがあったようです。

ところが、年度末といえば、学校の中で一番忙しい時期です。

EJSは幼稚園クラスもありますが、その幼稚園生の卒園式は6月7日

図画工作の時間に作った作品を展示して紹介するイベントは運動会と同じ日6月9日に実施が予定されていました。

ただでさえ忙しい時期に、準備が大変な運動会を、何も知らない先生たちと子どもたちと一緒に、開催しなくてはいけない!

本当にできるのだろうか・・・

でも、エジプトでは日本式教育を取り入れていて、「UNDOKAI」というように名前まで同じ行事をできるチャンスがある・・・

不安と期待が入り混じる気持ちでした。

運動会当日まで残り約3週間。

「できるところまでやってみよう」と弱気な気持ちを拭おうと気合いを入れ直して、運動会を成功目指して準備を始めました。

まず初めに、準備しなくてはいけないことと、それに伴う問題点を整理しました。

〈準備しなくてはいけないこと〉

プログラム作成。

やる競技を決めること。

時間配分を決めること。

先生たちの役割分担。

競技に使う用具を用意すること。

競技を子どもと先生に教えること。

競技の練習をすること。

子どもたちのグループ分け(縦割り班)。

ソーラン節の指導・・・

〈問題点〉

先生や子どもは運動会、ソーラン節を全く知らない!見たこともやったこともない!

会議が行われず、どこまで計画が進んでいるか分からない!

体育科教師が体調不良でしばらく休んでいる!

言語が「エジプト方言アラビア語アレキサンドリア訛り」!

運動会実施のための道のりを確認したところで、その困難さにまたもや挫けそうになりました・・・笑

やる気になっている先生もいるはず!

運動会は子どもが喜んでくれるはず!

と信じて運動会に向けて動き出しました。

無事に運動会を終えることができるのか・・・

赴任から半年で挑戦の機会がやってきました。

今回から何回かに分けて運動会に向けて行った活動を書いていきます!

それでは、また!

草抜きから始めよう。

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