JICA海外協力隊の世界日記

エジプト地中海ぐらし

UNDOKAIがやってきた!(3)

競技練習をくりかえし、なんとか本番までうまくいきそうな雰囲気が出てきました。

初めは、サッカーがやりたいということばかり主張していた4年生も、自分の役割を理解しはじめました。

最高学年である4年生はそれぞれ、運動会の運営のための係を担当しています。「スコア係」「用具係」「児童誘導係」「アナウンス係」の4つの係です。

子どもたちは慣れないながらも、自分の担当の係の役割を理解して頑張ってくれました。

そして、ずっと前からすぐに届くと言われていた用具は、前日の夕方になって届きました。

いよいよ本番当日になりました。

気温は27℃〜30℃程度で、よく晴れていました。

児童や先生たちの登校が遅れ、開始時間が遅れましたが、なんとか始まりました。

種目は

・ソーラン節

・徒競走

・二人組でバランスボールをお腹で挟んで運ぶゲーム

・綱引き

・玉入れ  の5つです。

半ば不安を感じながらの開催でしたが、当日は4年生が大活躍!!

道具係は、教師の指示より先に動いて道具の準備・片付けをしてくれました。

誘導係は、下級生を優しく誘導し綺麗に整列させてくれました。

スコア係は、順位を間違うことなく公正に記録してくれました。

アナウンス係は、次の種目を伝え、児童が動きやすくしてくれました。

4年生の活躍と、下級生の協力によって運動会は怪我人なく、終えることができました。

閉会式間近になると、先生たちのその場の思いつきで、様々なイベントが始まりました。

子どもたち全員に賞状を渡したり、校長や体育教師を含めた何名かで徒競走を行ったり、みんなで歌を歌ったり、写真を撮ったり・・・

熱中症対策で閉会時間をしきりに気にしていたのに、当日は歌や写真撮影のイベントに夢中になっていました。

途中から全体の指揮を校長と体育教師に任せることにしました。楽しそうにしているので、あとは現場の雰囲気に任せます。

長いようで、あっという間に終わってしまった運動会でした。日本から遠く離れたエジプトで、なんとか運動会を実施できました。

行事を通して一番の驚きは、4年生と体育科教師の成長です。

4年生ははじめ、体育の時間にサッカーができないことに不満を漏らすばかりでした。ところが、運動会の前日や、当日は下級生を引っ張ってくれました。この短期間の間の成長を見ることができて嬉しく思いました。

体育科教師は当初、体育の時間を使った運動会の練習に来ませんでした。音楽科教師と私に指導を任せて自分の机で休憩していることもしばしばでした。ところが、当日は運営と競技のサポートに集中しており、見違えるほどでした。

運動会を通して、児童や同僚の成長を感じられたことがとても嬉しかったです。

また、参観に来た保護者や、当日の運営を手伝いに来てくれた同期隊員、運営には多く関わらなかった先生たちが「すごかった!」「感動した」「来年もまたやりましょう」と言ってくれました。

校長副校長や体育教師、子どもたちと一緒に、運動会を一から作る体験ができました。こんな貴重な体験ができてエジプトの学校の皆さんに感謝したい気持ちです。

引き続きエジプトの学校事情をお伝えしていきます!

3回に渡る運動会編お読みくださりありがとうございました!

それでは、また!

مع السلامه(さよなら!)

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