JICA海外協力隊の世界日記

菅原洋子のミャンマー滞在日記

ヤンゴン市の交通事情

 ヤンゴンの交通事情は一言でいうと、幹線道路は渋滞しトヨタ、日産、スズキなどの日本車が多く、バスも多いのですが日本の広告がそのまま書いてあったり します。基本的には二輪車は制限されているのですが、路地や歩道が広い所では、自転車を颯爽と飛ばす少年や若者をよく見かけます。ですからオートバイはあ まり見ませんが走っています。三輪自動車や幌なしトラックなどはよく見かけます。そしてミャンマーの特徴ともいうべきサイカーとガーリーが自動車の間を縫 うようにして走っています。サイカーは自転車の横に人が乗れるくらいの木の腰掛を付けたもので人を載せて運ぶものです。(写真)ガーリーは自転車に簡易な リヤカーを取り付けたもので荷物運搬用です。どちらも短距離を走るには便利と思いますが、ガンガン走る車の間を無防備なサイカーで走ることは、やはり怖い のでまだ乗っていません。(先週入院してきた患者さんは、サイカーの運転手で交通事故にあったということです。彼は左足切断の重症で同じ側の上肢は肩関節 以下が全く動きません)

 バスには12月22日に初挑戦しました。バスによっては日本と同じような車両で、エアコンのついているものもあれば、昨日乗ったものはエアコンもなくシートの半分はクッションのついていない椅子で、半分はクッション付きの椅子なのですが表面のシートが剥がれスポンジがむき出しになっていたり、端は擦り切れ土台からずれていて座り心地はすこぶる悪いものです。またトラックもバスとして利用されています。ヤンゴン市内の中心部はほとんどのところにバスが走っていて、バスを使いこなせば便利だよと先輩ボランティアからアドバイスをいただきました。停留所では止まってくれないのではないかと心配していたのですが、車掌さんが手を貸してくれたり、数人が降りたり、乗ったりするときにはちゃんと止まってくれます。降りたい時には停留所が近づいたら立って出口まで行きます。渋滞に巻き込まれている時や、信号待ちの時にも降ろしてくれます。料金はどれだけ乗っても200チャット(日本円で20円)もしくは300チャットです。昨日はダウンタウンまで出かけたのですが、帰りはタクシーで5000チャット(日本円で500円)でした。やはりバスを乗りこなしたいと思いますが、エアコンなしのバスに座れましたが1時間20分も乗っているのはとてもくたびれました。

 渋滞を避けて移動したいと思い、ヤンゴン周囲を取り巻く鉄道を利用したいとホテルの窓から見える電車をいつも眺めていました。電車は時速30kmで走ります。出入口は開けっ放しで、私が高校時代に地方に走っていた電車を思い出しました。本数は1時間に1本程度、市内循環は1日6~7本だそうです。最新の「地球の歩き方」の本には、ヤンゴン中央駅の電車の時間が書いてありました。ほぼ時間は正確なようです。しかし私の周囲の方々には極めて評判が悪く、時間通りに来ないとか、危ないから乗らないほうがいいとか言われます。確かに本数が少ないので不便でしょうが、ヤンゴン中央駅では朝夕大荷物を持った人々が大勢乗り降りしていました。料金は半周で200チャット(日本円で20円)です。プラットホームが10cmの高さしかなく、電車に乗るときは初めのステップまでの40cmくらいを「エイヤッ!!」と乗らなければならないので、緊張します。また病院に入院してくる両足切断の患者さんはどの人も電車事故だと言います。時速30kmの電車にどうして轢かれるのかとおもいますよね。ヤンゴン中央駅と地方に支線が出ているところは大きな駅舎になっているのですが、その他は日本の田舎の無人駅のような印象です。改札口はなく切符を買わずに乗れます。中で車掌さんが切符を売ったり、駅で買った切符を確認したりしますが、混んでいたら払わずに済むように思いました。線路ぎりぎりまで民家や商店街が並んでいるのも印象的です。(写真)この鉄道にどこの国も注目していて今はJICAが線路状況の調査と修理を行っています。スピードが出ない理由は電車の問題よりも線路の問題ということらしいです。10年後には様変わりしていて、車椅子の人も乗れるようになるといいなと思います。

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