JICA海外協力隊の世界日記

ミクロネシア日記「ことこと」

十島十色

この青いサンゴしょうに守られているのが、わたしの住むポンペイ島です。土星の輪っかのように、陸から少しはなれたところに、サンゴしょうがあるんです。そんな美しい自然の神秘を感じるこの島を、飛行機の窓からながめてふと思ったこと。きっと、協力隊にならなかったら、この地を訪れることは一生なかったかもしれません。任国がミクロネシアポンペイ島と知ったときは、太平洋にぷかぷか浮かぶどこかの島だろう、というイメージくらいしかわかなかったのに、今では、ポンペイ島のたくさんのことを知っています。縁あってやってきたポンペイ島のことを、もっともっと知っていきたいなぁと思いました。

さて、3月後半のイースター休みを利用して、任国内・外旅行に行ってきました。今回の旅のコンセプトは、「日本に住んでいたら行かなかったかもしれない、『秘境感』ただようワクワクする場所へ!」です。

・・・ということで行先は、「マーシャル諸島」と、「ミクロネシア連邦コスラエ州」です!方向は、ポンペイから東へ。

行ってみて、一口に「南の島」といっても、それぞれの島に特色があって、おもしろいなぁと思いました。ポンペイ島と同じところ、ちがうところを無意識に見つけてしまう自分が、ちょっとポンペイ色に染まっているなぁと思いました。どちらも、すてきなところだったのでちょこっと紹介します!

最初に訪れたのは、「マーシャル諸島」です。見て下さい、このすき通る海と青い空、白い砂浜!これは、本土からボートで15分ほどにある離島。あこがれの「the南の島」の景色が広がるのが、マーシャル諸島です。「山」、「ジャングル」のイメージが強いポンペイ島に比べて、マーシャル諸島のイメージは、「青い海」、「ずっと平らな一本道」。環礁(かんしょう)という、ドーナツの形をした土地に人が住んでいるので、道路の右も海、左も海が見えて、不思議な感じがします。

マーシャルの現地語・・・「ヤッコェ」がこんにちは、「コンモルタータ」がありがとう。

次に訪れたのが、「ミクロネシア連邦コスラエ州」です。ミクロネシア連邦内なので、「国内旅行」なのですが、それでも飛行機を使って行くので、気分は外国旅行です。ミクロネシア連邦は、4つの州があるのですが、それぞれ全くちがった文化をもっています。他州の様子も見てみたかったので、今回とても楽しみにしていました。来てみてまず感じたのは、「静けさ」。人口が8千人ほどの小さなコスラエ州は、道路を走っている車も少なく、ただあるのは、海と山と空。都会のにぎやかさに、ちょっぴり疲れた人にとっては、最高にのんびりできるリゾート地だと思いました。

コスラエの現地語・・・「レンウォ」がこんにちは、「クロ」がありがとう。

今回の旅で、たくさんお世話になったのは、マーシャルやコスラエに住むJICAボランティアの知り合いたち。そこに住んでいるからこそわかる、おすすめスポットなどをたくさん紹介してもらいました。その中で、現地の人と、現地語で会話をしながら、笑いあっている協力隊員の姿に、「すごい!」とおどろかされっぱなしでした。また、活動先の見学もさせてもらいました。職種や場所はちがえど、同じ志をもった仲間です。ひたむきにがんばる仲間の姿に、わたしもポンペイでがんばらなくちゃな!と元気をもらいました。

わたしは数日間いただけですが、住むとなると、やっぱり苦労するところも出てくるようです。最近の悩みは、マーシャル隊員もコスラエ隊員も口をそろえて言っていたのが、「水不足」。水が止められていたり、出る時間が一日数時間と制限されたりしているそうです。雨が多いと言われるポンペイ島も、実は最近水不足です。安全な水が当たり前のようにじゃぐちから出てくるのは、とてもめぐまれていることだと思いました。

・・・いろいろな思い出を乗せて、帰ってきたポンペイ島。空港までおむかえに来てくれたノノ(ホストマザー)とハグをしたら、なんだか安心しました。いつの間にかポンペイ島も「わたしの帰る場所」になっていたんですね。ポンペイ島をはなれたからこそ気づく「ポンペイらしさ」も再発見できた旅でした。これからもこの地でがんばります。

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