JICA海外協力隊の世界日記

ミクロネシア日記「ことこと」

アムニの楽しみ

こないだ山形の地元では初雪が降ったそうです。そのころ、わたしは夏バテで胃が弱り寝こんでいました。夏バテのぼーっとする頭の中で、あと五か月後には自分が日本にいることが不思議な気持ちになりました。前は、「日本出国から〇ヵ月!」とカウントアップしていたのに、今では「日本帰国まであと〇ヵ月!」とカウントダウンしている自分がいます。

さて、同じポーズですやすや眠っている二人の赤ちゃんは、2015年1月生まれのケイチー(右)と2015年5月生まれのオディー(左)。ケイチーはホストマザーとファザーの孫、オディーはひ孫にあたります。生まれが五か月違いの二人は、ふたごみたいだなぁとみんなに言われています。ケーチーとオディーそれぞれの家族とは、週3以上はステイ先でご飯をいっしょに食べたりシャワーを浴びたり寝泊りしたりしているので、いっしょに暮らしているようなもの。そんなわけでわたしは、この二人の赤ちゃんの成長を間近で見られることがひそかな楽しみでした。

わたしが去年の7月、ポンペイ島にやってきたばかりのころ。オディーは、当時、生後2か月。首もまだ座っていなくてぐらぐらしていて、抱っこするのもこわかったです。一方、ケイチーは、当時、生後半年。バナナをミキサーにかけた手作りのりにゅう食を食べていました。その二人の現在の様子がこちら。

1歳10か月になったケイチー(右)は、歩き回り、固形のバナナも食べ、単語も発するようになりました。最初に覚えた言葉は「メメ!」(ポンペイ語でご飯という意味。赤ちゃん言葉のようで、日本語でいう「まんま」)わたしの顔と名前も認識してもらいました。わたしの顔を見ると、「アムニ!」とさけびます。「アユミ!」と家族とわたしが訂正しても、「アムニ!!」とさけびます。

1歳6か月のオディー(左)は、ケイチーを追うように、ぐんぐん成長しています。長いこと歩かなかったのですが、数か月前に歩くのを覚えてからは、いろいろなところを動き回るようになりました。写真のときは、オディーさんのご機嫌がよろしくなかったようで、むっつり顔で社長座りをしていました。でも、「いないいないばあっ」をすると、「うひゃひゃ」と笑います。

わたしには3歳下の弟がいますが、弟が生まれたときはわたしも小さかったので、赤ちゃんがどんな風に大きくなっていくのか、あまり知りませんでした。だから、ケイチーとオディーの姿を見て、「あ、だんだん腕の力がついてきたな」とか、「今しゃべった!」とか、ひとつひとつ成長している姿を近くで見ることができるのが、本当にうれしいです。

ちなみに、ポンペイの赤ちゃん事情。1歳の誕生日は、それはそれは盛大に祝います。写真はオディー1歳の誕生日です。写っているケーキはほんの一部。親せきが総勢100人位集まり、たくさんのケーキとごちそうに囲まれました。

また、ケイチーの両親や兄弟が、ケイチーと遊んでいるときに歌っていた手遊び。歌詞がこちら。

「えっせっせー あんたかさんは あかさんは ちゅめちゅめ ねんねして おんぶして だっこして ちゅめちゅめ くれよ」

……日本語?「ちゅめ」は、ポンペイ語で「鼻」のことですが、「ねんね」や「おんぶ」など、これは日本語っぽいですね。日本統治時代に伝えられた日本の手遊びが、ポンペイ人の間で言い伝えられて、言葉が少し変化したものなのかなと思いました。

これからもすくすく成長してね、ケイチーとオディー。

アムニより

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