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パタテ市に属する３つのパロキア（教区による行政単位）の一つのEl Sucreという町（上記写真）で、３月末に大きなフェリアが開催されました。地域の自治権を獲得したことを祝うイベントで、今年が１３８年目にあたります。開催の３週間前に、この町の役員会の人達がやって来て企画会議が行われました。私のカウンターパートや同僚と一緒に参加したのですが、昨年のフェリアを見学させてもらっていたことから、何か協力できないかと思っていたところです。そこで別の町Los Andesの産直販売所のウェブサイトを作った経験から、イベント会場に出店する店舗や屋台をプロモーションするウェブサイトを提案し、やってみることになりました。この件で私の相談相手になってくれたのがセグンドさんという町の役員で、昨年私が企画したジャムコンクールの時に、彼のお姉さんに参加してもらった恩があります。彼との相談が始まった時に言われたことは、フェリアではEl Sucreの活動全般についてアピールすることになっていて、畜産、観光、カルチャー、農業、グルメに分けたテーマ設定しているとのこと。そして、これらをウェブサイトで紹介してほしいとのことでした。町の全体像を描くというのは相当な無茶ぶりだなと思いながら、どう対応すべきか悩むことになります。

まずサイトを作るためには写真を含む情報が必要です。５年前に作られたEl Sucreのホームページを見せてもらいましたが、ほとんど更新されていません。とりあえずそこから概要を把握し、さらに必要な情報や写真を別途探してもらい作業を進めることにしました。そしてなんとかまとめたのがこちらです。

ウェブサイト：https://zentousan.my.canva.site/exposucre

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又、フェリアでは市民参加のイベントをいくつか計画していて、ジャムコンクールも行うとのことでした。昨年の秋にパタテ市で初めて開催したジャムコンクールは、ジャムが果物の産地であるパタテの名物になれば良いなと思って企画したものです。なので今回もぜひ盛り上げたいと思って手伝いを引き受けます。ただ、前回は費用の面で苦労したので、それをどう工面するかが心配でした。セグンドさんにお金の話をしてもさっぱり反応がありません。そこでこちらから提案をしたのがチーズケーキを売って稼ぐことです。もともとウェブサイトの提案を行った最初の会議で、イベントネタとしてチーズケーキを紹介していた経緯があります。牧畜が盛んな土地なので、クリームチーズやヨーグルトなどの乳製品を用いて、さらに特産品のモラという果実のジャムをトッピングすれば、チーズケーキを地元の名産品に仕立てられるのではないかと思ったからです。たまたまJICAボランティアの仲間が作ったチーズケーキを食べる機会があり、いつか自分も作ってみようと思っていました。そこで急遽レシピを教えてもらい、二回目の打ち合わせの時に関係者にさっそく試食してもらいました。それから事務所の同僚など１０名ほどにも頼んで試食アンケートを行いました。その反応が上々だったことから、セグンドさんの家族に作るのを手伝ってもらって、“Sucre de Sucre”という名前でフェリアで販売することになります。この宣伝のために作ったポスターがこちらです。

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イベントの結果ですが、チーズケーキに関しては全部で１００個ほど作り、一個１ドルでなんとか半分売りました。当然ながら赤字で、提案した自分が責任を取って負担することになりました。でも、せっかくの機会だったので、やらなかったら逆に後悔していたでしょう。ジャムコンクールの方は、去年の経験が生きてずいぶんと盛り上がりました。私が帰国した後も、来年のフェリアで続けられることを願っています。又、会場内で行われた実況中継を通じて、多くの人に顔と名前を憶えてもらえたと思うので、これからの活動がやり易くなりそうです。最後にウェブサイトについてですが、フェリア開催の１週間前に、希望に応じる形で上記のようになんとか仕上げることができました。しかし、ウェブサイト公開の広報が行われなかった為に誰の目にも触れることなく、プロモーションに役立てることができませんでした。パタテ市とEl SucreのFacebookに掲載できればもっと集客ができたのではないかと至極残念です。ウェブサイトによるプロモーションについては、活用方法についての確認や段取り、及び関係者の協力の重要性が身に染みた次第です。ところでフェリアでは私が関わったジャムコンクールの他に、チーズや鶏の大きさを競うコンクールなどがありました。優勝賞品として干しトウモロコシの大袋や手押し噴霧器などが用意されていて、ほのぼのとしてそれなりに楽しかったです。