JICA海外協力隊の世界日記

アンデスの田舎町から

パレード

先週の12/2土曜日にバーニョスという隣町でパレードがあるからと誘われて、市役所が手配するバスに乗って行ってきました。 最初は参加しようか少し迷っていたのですが、というのは2週間前にも県内の別の町で行われたパレードに誘われてすでに見ていたからです。 パレードがどんなものかはリオのカーニバルを想像してください。音楽を鳴らしながらダンサーが踊ったり、ねぶたのように大きな人形や模型を載せた架台を車で引きながら、町の中をぐるっと回ります。 リオでは露出度ばかりが目立ちますが、こちらはアンデス山脈の山の中、標高が2000mを超えたりして日差しはとても強いですが、気温はそれほど高くありません。 出し物の主流は、民族衣装をベースに派手な飾りを身につけた踊りや、お揃いのユニフォームで演奏しながら練り歩くようなものです。

県内のそれぞれの市(カントンと言われる自治区)がグループを組織して、工夫を凝らし自分の町をアピールします。 エクアドルにはインディヘナ(原住民)のコミュニティがいくつもあり、それぞれが独自の文化や習慣を持っていて、今でも昔からの民族衣装をまとって生活をしている人を多く見かけます。 こうしたコミュニティは、おそらくスペインに統治される前から、周囲のコミュニティとのもめごとを無くし親睦を深める為に、このような行事を定期的に開催していたのではないでしょうか。 土産物を渡したり、踊りを披露したりする伝統が、このようなパレードとして残っているのではないかと想像しています。

県内の大きな市を巡回するように、パレードの時期が年間で割り当てられているようです。パレードを開催する町は、他の町から人が集まることでの経済効果が期待できますが、他の町から来たグループも自分のところに観光客を呼び寄せる為に、一生懸命アピールをします。

私の町パタテからは、前回も今回も市長と役員が参加しました。そして自ら地元名産の果物やお菓子を見物客に配って歩きます。パタテの出し物としては、20名ぐらいのダンサーの他に、町の中心にある教会をモチーフにしたミニチュア模型で一種の寓話“alegoría”の世界観を表現したものを台車に載せて運んできました。その台車に設けられたお立ち台にミス・パタテが立って、見物者に果物やお菓子を投げ与えるのです。 見物者たちは自分たちに投げてもらう為に“ビバ パタテ”と叫んだりします。

ところで今回も私の役割は、このミス・パタテに果物を渡す手伝いで、先導するトラックの荷台に乗って籠に補給する作業をしていました。 前回と同様のイベントでしたが、普段職場ではあまり会わないような人達とも、行動を共にする度に気安さが増すような気がして、参加して良かったなと思う次第です。

Tisaleo 集合写真.jpg

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