JICA海外協力隊の世界日記

地球の森コスタリカ

世界環境デーのはなし

Hola!(オラ)

6月5日(金)は世界環境デーでした。

正直に申し上げて、、、日本に居た頃は「世界環境の日」

の存在を知りませんでした。

コスタリカでは割と周知されているようで国内のあちこちで

環境フェスタが行われていたようです。

こういう時はいつも、コスタリカ国民は「環境」という言葉に

敏感だなぁと感じます。

私が環境隊員だからなのかもしれませんが、

日本に居た時はこれ程環境教育、環境保護活動を身近に

感じてもらえていなかったような気がします。

タクシーの運転手やバスで知り合ったコスタリカ人に

「この国で何をしているの?」と聞かれ、活動内容を話すと

「あぁ、環境活動家(Ambientalista)なのね。」と返ってきます。

辞書で調べてみると日本語では「環境保護論者」「環境問題専門家」

などが該当するようですが、日本人のふとした会話の中で

こういった言葉はあまり耳にする機会がないように思います。

環境保護活動が身近だからこそ出てくる言葉ではないでしょうか。

さて、同日、我々ティバス市役所はコスタリカの清涼飲料水メーカー

協力して資源回収を行いました。

コスタリカでは地元企業や地域のコミュニティが率先して

環境保護運動をすることも多く、

私の所属している市役所の環境課にはそういった活動の協力や

助言を求める法人や市民が多く訪れます。

今回のイベントも市内に販売拠点を置いているこのメーカー自らが

提案してくれました。

当初の提案は「街のごみ拾い」でしたが、

我らティバス市役所環境課(カウンターパートと2人だけ)のモットーは

「環境改善は川上から」です。

川下でいくら一生懸命にごみを拾っていても、川上からごみを大量に

流していては永遠にごみを拾い続けなければいけません。

ごみを拾う前にごみを捨てない習慣を身に付けようということで、

今回は4月から始めた月に1度の資源回収の宣伝を兼ねて

ごみ拾いを行いました。

事前に告知しておいたおかげで、当日はたくさんの市民の方々が

自宅の資源ごみを持ってきてくれました。

資源回収を始めてから感じるのは、多くの市民は家庭内では

きちんと分別しているのにそれを資源ゴミ回収車に出さずに、

全部一緒くたに埋立地行きのゴミ収集車に出しているということです。

市の資源ごみ収集システムが未完成で市内全戸を周れていない

ためです。

追々こちらの課題についても書いていきたいと思います。

 

清涼飲料水メーカーの従業員さんたちはごみを拾いながら

街の中心部の商店を回り古紙やプラスチック等を集めました。

実は今回会場になったティバス市の中央公園の周りには

靴屋さんと薬局がたくさんあるのです。

靴屋さんには靴が入っていた段ボール箱がたくさんあります。

薬局には薬が入っていた小箱がたくさんあります。

普段は面倒で他のごみと一緒に捨ててしまっていた商店も

回収に来てくれれば喜んで協力してくれます。

半日が終わる頃には冒頭の写真のように6t(28m3)トラックいっぱいの

資源ごみが集まりました。

企業とのコラボ企画は市役所主導のイベントや学校での環境教育とは

少し違った達成感があります。

今後も今回のメーカーさんをはじめ、他の地元企業とも協力して

活動していけたらいいなぁと思っています。

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