Dive into Jamaica

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高間 億人
東京都

タイプ/職種
青年海外協力隊
水産開発
派遣国
中南米
ジャマイカ セントアン教区ディスカバリーベイ
一言メッセージ
ジャマイカの北部ディスカバリーベイにある海洋研究所で働いている2017年度3次隊の高間億人です。ジャマイカの海洋自然を紹介出来ればなと思っています。

 

誰かにわかって欲しい趣味の世界

2019.05.10

自然

みなさんこんにちは、

最近更新しなかったのは単純に忙しかったのと「何を書けば面白いのか?」と「ジャマイカが日常になってしまい何を焦点に当てればいいのか?」というモチベーションの低下に陥ってしまいました。モチベーションって重要ですよね。このJICA海外協力隊の世界日記にはアクセスカウンターや諸々の機能が存在しないので自分の日記がどのような方に読まれているのかが把握しづらいんです。ほとんど閲覧されてなかったとしたら落ち込むし、逆に多く閲覧されていてもくだらない事が書けなくなる変なプレッシャーを自分で生み出しそうですが…。
最近新しくジャマイカにいらした新隊員の方がこのブログを読まれていることを知り、自分の中のモチベーションをもう一度燃やそうと頑張っているわけです。逆に言うとアホなことやっていると丸わかりなんですがね。
今回は「自分の中で面白い事が相手も面白いに違いない」と言う独善的な価値観に基づき、海洋生物について書きます。周りの同僚や隊員に話してもドン引きされたウケが良くなかったですが、自分の中では好きな生き物です。
1. アナサンゴモドキの一種(Millepora alcicornis)
上の写真のサンゴのような生き物です。初っ端から地味目の生き物かもしれませんが、院生時代に非常にお世話になった生き物です。アナサンゴモドキについて詳しく書こうとすると複数記事に分けてしまう事になるので、何が面白いかについてだけ。まず名前が「サンゴ」ついていますが厳密に言うとサンゴ(花虫網)ではなく、ヒドラの仲間(ヒドロ虫網)です。読んでいる方なら「そんな事言っても網レベルで括らずに刺胞動物門という観点から全てまとめてクラゲの仲間って言えるじゃん」と思うかもしれません。確かにその通りですが、それだとかなり大雑把すぎると思っています。彼らとクラゲを大きく分ける形質。すなわちサンゴとアナサンゴモドキは骨格を持つ事を着目すればその大きな違いに気づくはずです。そしてアナサンゴモドキは有性生殖の際に配偶子をクラゲの形態で放出する非常にユニークな性質もあります。一方でサンゴはクラゲでの有性生殖を行いません。つまり、クラゲとサンゴとも大きく異なる生物なのです。あくまで個人的な見解ですが、アナサンゴモドキの形質は収斂進化の可能性も孕んでいるのでは無いかとも思っています。
また可塑性が高いため外部形態での同定が難しく光学顕微鏡や遺伝子で細かくみないと同定が難しい種です。多くの環境に適応しているためどこでも見る事ができますが、知らなければ見過ごしてしまう。そんな生き物です。だからこそ愛おしくもありますが…。

2. テヅルモヅルの一種 Sea Rod Basket Star (Schizostella bifurcata)
これも地味ですが、分類はヒトデやナマコと棘皮動物門に属する種です。私がこれを知ったのは学部生時代に読んだ変わった生物紹介している書籍で知りました。深海に生息する生物という事で見る事は無いだろうとたかを括っていたら出会いました。水深15mくらいから出会う事がある非常にユニークな形態をしている種です。日中はこのようにヤギ類に絡みついて夜になると触腕を広げ始めます。成田亨氏のデザインしたような宇宙生物感があって非常に好きです。

3. スナギンチャクの一種(Palythoa caribaeorum)
今回は徹頭徹尾地味になるかもしれません。この茶色の生き物はサンゴ、アナサンゴモドキ同様に刺胞動物門に属するイワスナギンチャクの仲間です。非常に強力な毒を持ち、触っても平気ですが絶対に食べられない生き物です。自分が面白いと思う点は、様々な環境に適応しているという点に尽きます。ひざ下くらいの浅い水深から、水深30mでも多く見る事ができます。中には、ヤギ類やカイメン類に寄生している種もジャマイカでは多く見かけます。Palythoaのような茶褐色を呈する種もいれば、Zoanthusのような緑・紫などを呈していて色彩の変異も多く、外部形態だけで同定を行うのはかなり慣れている方でないと難しいです。これも複数記事で分けて書けますね…。もう誰もついてきてないんじゃないかな
こう考えると私がジャマイカにいるのは興味・関心をずっと持ち続けていたからのような気がします。また、協力隊員としてジャマイカで働いて楽しいの根本には常に知識欲がついているからかもしれません。次回はもっと見た目的にインパクトのある記事にしようと思います。多分。