2018/11/15 Thu
人 文化 活動
ジャマイカで10ヶ月を過ごして感じてくるもの


こんにちは、
ジャマイカ人の気質を共に生活するうちに少しづつ理解してきました。私の住んでいる場所は首都から外れた地方に当たるので、一概に「全てのジャマイカ人は」とは言えないですが、やはり根底にあるのは現状に対する不満とその打開のための模索を行なっている気がします。
というのも私の職場や街を歩いている方の多くが「日本から中古車のパーツを輸入してディーラーのような事をしたいのだが日本の知り合いにそういう事ができる人間はいないか?」と聞いてきます。日本車が体感で8~9割を占めるジャマイカでは中古車パーツを輸入して一山当てたい方が多いような気がします。
こちらにきてよく感じるジャマイカ人の持つハングリー精神はこういったところに顕著に現れています
それを後押しするのがやはり貧富の格差です。観光産業の分野でジャマイカ人は多く雇用機会を得ています。写真の様なオールインクルーシブと呼ばれるタイプの超大型ホテルから、24時間体制で警備が付いている別荘地域まで、ジャマイカには先進国から多くの観光客がきています。その煌びやかな生活を見て裕福になりたいと思う人も多いと思います。
また、ジャマイカの成功者は丘の上に豪邸を建ててその権勢を誇っているのが地方にいても良くわかります。
そのため、楽してお金を稼ぎたいからスキミングや強盗を行なったり、麻薬などの違法薬物を輸出して大金を得るなどの犯罪行為を行う人も枚挙に暇がありません。現に都市部に行くとホームレスやお金をせびってくる方が非常に多いです。安全と言われている地域ですらこういった方から付き纏われる事があります。
大らかで素朴な性格の方が多いジャマイカですが、彼らと深く付き合っていくとそういった暗い部分が少し見えてきました。


「心遠ければ地自ずから偏なり」とはよく言ったもので、ジャマイカの地方ではある程度都市化は進んでいるものの、ゆったりとした時間が流れています。それでもやはり先進国への憧れに由来する焦燥感からか彼らの本来持つ、寛容さが少しづつ変異していく様な気がしてなりません。日本では信じられないほど緩い国民性を持つジャマイカ人は先進国化が進むにつれてどういう変遷を辿るのか興味が湧きます。
本来はマングローブについて書くはずだったのに長くなったので、また今度書きます。
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