2017/11/23 Thu
人 文化
夜通し行われるモロッコの結婚式!
10月末に医療キャラバンで知り合った助産師さんの結婚式に招待していただきました!
任地のエルジャディーダからはバスで約9時間かかる、アガディールという街で行われました。
モロッコにはベルベル民族というアラビア語とは異なるベルベル語を話す民族がおり、アガディールはベルベル民族もいる地域なので、ベルベル文化を知ることも楽しみに参加しました。
結婚式は土曜日。私は金曜日の夕方から花嫁さんの家へ。
モロッコには結婚式の方法が2つあり、結婚式場で行うもの、家の下にテントで会場を作り行うものがあります。
今回は家での結婚式。
家に泊まってねと言ってくれたのでお言葉に甘えさせてもらいましたが、日本の感覚だと、結婚式の時に花嫁さんの家にお世話になるのって迷惑ではないかな…と不安でした。しかし、家に着くとたくさんの親戚がおり、心配する必要はなかったということが分かりました。とても温かく迎え入れてもらえ、モロッコ人のおもてなし精神に感動しました!
結婚式前夜はみんなでご飯を食べ、女性達で花嫁を囲み歌ったり踊ったりしながら、花嫁は結婚式に向けて手足にヘナをします。ヘナは日本ではヘナタトゥーやメヘンディと呼ばれるそうで、消えるタトゥーです。結婚式への参加者もヘナをしていいとのことで、私もやってもらいました。モロッコは夕食の時間が遅いことや(この日は21時頃でしたが22時、23時のことも)、ヘナをしたい人が大勢おり、私の番が回ってきたのが夜中の2時でした!発色をよくするために少し化学物質を混ぜているとのことで、最初はヒリヒリと痛みます。完全に乾いてからヘナをはがし、模様は1-2週間残ります。
2枚目の写真の左上がヘナをした直後、それ以外は乾いた後ヘナの染料をはがしたものです。掌の方が手の甲よりも色が濃く出るのが不思議です。ちなみに、掌の三角のモチーフはベルベル民族のものになります。
結婚式当日、開始は19時頃…の予定でしたが、花嫁のヘアメイクに時間がかかり、花嫁到着は20時でした。なんともモロッコらしい。
モロッコでは、お神輿のような「ランマリア」と呼ばれるものに花嫁が乗って登場します。
途中で数回衣装替えがあり、モロッコの様々な伝統衣装を見るのはとても楽しいです。時にはウエディングドレスを着ていることもあります。
式の間、花嫁と花婿は専用の席に座っていることが多く、参加者はミュージシャンの大音量の音楽に合わせて踊ります。途中のイベントとしては…
・デーツ(ナツメヤシ)と牛乳を花嫁、花婿がお互いに食べさせ合う
・指輪の交換
・ヘナのもとになる葉やお菓子のプチギフトを招待者に渡す
・ケーキ入刀、未婚の女性は花嫁にケーキを食べさせてもらう
・お菓子、食事をとる(食事は夜中の2時や3時頃…)
この他は、基本は音楽に合わせて踊り、なんと朝まで過ごします!!
夜通しの結婚式なのです!!
夜通し大音量の中で楽しそうに踊っている光景に、カルチャーショックを受けました。モロッコ人はなんて元気なんでしょう!私は音楽で耳が聞こえにくくなり、途中は眠気と戦っていました。笑
モロッコ人に日本の結婚式は日中に数時間で行われること、余興以外では踊らないことを話すととても不思議そうでした。
式の最後は、花婿の家へ旅立つ花嫁を見送ります。日本の結婚式以上に家を出てお嫁に行くということを実感する結婚式でした。
結婚式の翌日は、今度は花婿の家へ行き、みんなで踊り、食事をしました。
モロッコの結婚式では、男女が同じ会場で過ごさないこともあります。女性はおしゃれをして、踊りを楽しんだりしますが、それを他の男性に見られるのを好まないからよ、と説明を受けたこともあります。また、今回の結婚式の写真も、載せないでねとのことだったので、載せられませんでした。こういうところにイスラム教らしさを感じます。
モロッコには伝統衣装など素敵なものが多くあり、人々の笑顔もとても魅力的です。そのため、制約があり載せられないのが残念です。インターネットで検索すれば写真が出てくるので、興味がある方はぜひ見てみてください^^
国や宗教が違うと文化も大きく異なり、こうした行事に参加し、色んな経験をさせてもらえることは大変興味深いです☆
2年間で知ることができることには限りがありますが、あと8か月弱、モロッコ人と多くの時間を過ごし、モロッコの文化をたくさん知っていきたいなと思います♪
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