JICA海外協力隊の世界日記

スポーツでみんな笑顔に! inラオス

課題発見と失敗談、新たな解決策とは?

サバイディー!(=こんにちは!)

今日は、前回記事の続きです。
これまで1年間の活動の1つであった、「大会への同行」を通じて、チーム最大の課題が明らかになりました。

それは・・・

「大会でベストパフォーマンスが発揮できない」ということです。練習では、もっといい動きなのにと思うことが多く、次のような現状があり、試合慣れ不足だけが原因ではないのではと考えました。

・選手が自身の試合日程を自ら把握しようとしない(コーチの指示任せ)
・ホテルにゼッケンやスパイクシューズを忘れる
・コーチが選手全員を管理することは不可能、ミスが生じる
・自身と仲間のレース以外は、スマホゲームに夢中 

など

自分が現役選手だった時には、考えられないことばかりでした。
選手たちに「大会の楽しさ」を知って欲しい、大会でベストパフォーマンスを発揮してほしいと思いました。

                           

そこで、慣れない環境でも自己管理やタイムマネジメントができるように、「大会のしおり」なるものを作りました。大会スケジュール、移動、ホテルや競技場の情報など、事前に分かる情報を共有し、行動予定表を選手に作ってもらいました!ところが・・・!!

その「大会のしおり」をほとんどの選手が寮に忘れてきてしまいました(^_^;)12人中、持ってきてくれたのは3人でした。念押しと確認をしなかった自分のミスでもありますが、根本的な課題①外発的なモチベーションで競技に取り組む選手が多い②メンタル面の弱さに気づくことができました。

スポーツ高校ですが、入学してくる生徒の半分以上が運動や競技初心者です。にも関わらず、入学するやいなや「ラオス代表選手を目指して.....」というようになります。現実とのギャップで適切な目標設定ができない生徒が多いです。実際、私が配属先に来たばかりのとき、目標は何か生徒に聞いたら「知らない、分からない」と答えが返ってきたことに困惑したことがありました。また、初心者の生徒は、自分の意思でスポーツを選ぶことができず、義務感や強制、報酬というような外発的モチベーションでスポーツに取り組む生徒も多いと感じました。

新たな解決策として、「陸上競技をすること自体が楽しい」「目標に向かって頑張ることが楽しい」という内発的モチベーションに変化できるような練習・指導を心掛けるようになりました。具体的には、

・月末に試合形式の練習を取り入れて、小さな目標設定ができるようにする
・選手にお手本をしてもらい、仲間同士の刺激と自信にする
・選手自身が変化に気づけるよう、積極的にビデオを活用する   

など

また、本番での競技不安に打ち勝てるように、メンタルトレーニングを取り入れるようにしました。

これによって、機会が少ない大会においても、適正な目標設定ができ、大会に臨む姿勢にも変化が現れるのではと考えています!

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