JICA海外協力隊の世界日記

セネガル日記

運動会へ向けて

近々開催する運動会に向けて、1月から練習が続いています。

体育が教育課程にありながらも実施されていないことが多いセネガル。

運動会をきっかけに体育の授業実施を定着させようという目的で、2年前、私の前任者が小学校で運動会を始め、これまでに2回行いました。見学に来ていた他の地域の先生が「自分の学校でもやりたい!」と、実際に実施した学校もあるようです。私はこれまで2回の運動会は見ていませんが、聞こえてくる話から、セネガル人に与えたインパクトが大きさを感じていました。

3回目となる今回は、「運動会をティエス市内に広めたい」と教育委員会から申し出があり、市内の全小学校の代表者を招待し、運動会と研修会を行います。

体育を指導している高橋隊員(写真1枚目:担任と一緒に1年生にダンスを指導)が、企画、準備、指導等を学校と相談しながら進めています。私はその補助をしています。

体育の授業になると「朝食食べてくるね!」と出かける先生、木陰で座って休憩タイムにする先生、そもそも出勤してこない先生…これも現実です。もちろん、一緒に授業をすることに意味があるので、そうならないように手を打つのですが、うまくいかないこともあります…。

そんな中で、うれしいこともありました。

上の写真の先生は、2年生の担任。

セネガルの女性らしく、いつもきれいなスカートを身につけていますが、体育のある日はジャージにスニーカーで出勤してくるように。そして、隊員が肩を痛めていることを知ると、笛を借りて準備体操を進め、競技の練習の時には子どもたちに細かく指導していました。

子どもたちには、「体育がある日はジャージを着てくるように」と先生たちは言いますが、先生自身は着てくることはなかなかありません。そもそも、イスラム教徒が多いこの国で、割と体形が出やすいジャージ姿の女性を見ることは滅多にありません。(男性はよく見かけます) だから、彼女がこの格好で出勤してきたときは、運動会に関わろうとしているのだと感じ、うれしくなりました。

下の写真は4年生。「台風の目」をやります。

いつもは私が用具の準備と指導をしていましたが、ある日から担任の先生が自分で授業をするようになりました。流れや留意点が分かりさえすれば、やはり隊員なしでも授業はできるのだとわかりました。

数日後にせまった運動会。

セネガルの子どもと先生が主役になって、みんなで作っていけたらいいなと思います。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ