2019/06/22 Sat
文化
カシューナッツの実


南の地域を訪ねました。
その地域にはカシューナッツの木がたくさんありました。
最盛期は過ぎたようですが、木にはまだ実がついていました。どうしても食べたいとお願いしたら、タクシーの運転手が道端に車を止めて、落ちていた何かを投げて、実を落としてくれました。
カシューナッツといえば勾玉のような形のナッツですが、それがなる姿を初めて見ました。


そして、今回はナッツではなく、果実の部分が食べてみたかったのです。
木になっているときはナッツの上の部分である果実(実際は偽果で花托が肥大化した部分)を食べてみました。
英語ではカシュ―アップルと言うようで、熟した状態では赤や黄色になり、水分がたっぷり。さくらんぼのような薄い皮があり、ほんの少しついた傷からどんどん水分がこぼれ落ちてきました。柔らかい繊維が縦方向にたくさんあり、噛み切るのが難しい。ブドウのような、マンゴスチンのような、桃のような、…例えるのが難しい食感です。とにかく水分が多く、かぶりつくたびに水分が滴ります。繊維と水分のせいか、食べると膨満感がありました。
味や香りは、少しブドウに似ていて、甘酸っぱく、渋みが口の中に広がります。
案内してくれた野菜栽培隊員が「渋いからお腹壊しそうな感じがするけれど、私は大丈夫」と言っていました。野菜ソムリエ資格を持つ彼女の言葉を信じて3個食べました。私も大丈夫でした。
任地に帰って、このことを同僚や知り合いに話すと、「あの実は牛乳と一緒に食べるとダメだから気を付けて」と数人から言われました。セネガルでは有名な食べ合わせの悪い例のようです。おそらく、渋みの原因であるタンニンと牛乳との相性が良くないのでしょう。
渋いけれど、なんだか好きな味でした。次のカシュ―ナッツの最盛期が始まる頃に私の任期は終わります。
また食べる機会があるといいなと思います。
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