JICA海外協力隊の世界日記

セネガル日記

マンゴーの食べ方

セネガルは、終わったはずの雨季を思い出させるようにたまに雨が降ります。

「いよいよ最後の雨か」と、蒸し暑い季節への別れに少し寂しさを感じます。

マンゴーの季節も終わりました。市場ではマンゴーにかわってスイカが置かれるようになりました。

先日、同僚の家に行くと、庭のマンゴーの木にまだ実がなっていて、それをとって食べました。未熟だったようで、切ると種に近い中心部分は濃い黄色で、周りは薄い色でした。これでもまあまあおいしいのですが、未熟なマンゴーを見ると思い出すものがあります。

マンゴーバハル。

茹でマンゴーです。

(バハル=熱い、熱した の意)

今年の夏、泊まり込みの活動をした際に、大きな未熟なマンゴーを一人のセネガル人女性が茹でてくれました。

作り方は簡単。皮がついたまま、ただ、茹でるだけ。冷まして食べます。

味は、ふかしたサツマイモです。マンゴーの風味は消え、ねっとりした芋の味でした。種に近い少し熟した部分は酸味がありマンゴー味を感じますが、周りは何も知らなければ芋です。実際に何も知らずに食べた人は、「芋でしょ?マンゴーってのは嘘だよね?」となかなか信じられない様子でした。

この茹でマンゴーは、とにかく未熟なマンゴーが適しているようです。日本では未熟なマンゴーは手に入らないので、マンゴーの国の贅沢かもしれません。

熟した生のマンゴー(右)とは見た目もすっかり変わります。

ここでは、マンゴーは生食がほとんどですが、小さなマンゴーは料理のソースとしても使います。タマリンドとマンゴーを魚や野菜と一緒に煮込んで取り出したソースは甘さと塩気が混ざり、なんとも言えない、いい味です。

セネガルの家庭で食事の様子を見ていると、食べ終わると席を立つ人が多いです。(マナーというわけではないと思います)

高校生くらいの若い男の人は席を立つのが特に早く、次いで子どもや大人の男性…とだんだん人数が減っていきます。そして、女性が残ります。

女性ばかりが残ったあたりに、台所からソースが入った鍋を持ってきて、砂糖を加え、手につけて舐めます。鍋の隅まで丁寧に集めて舐めます。「おいしい」と言うかわりに舌を鳴らしながら舐めます。

マンゴーの季節が終わってしまい、このソースもしばらくおあずけです。

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