JICA海外協力隊の世界日記

エジプトは今日も晴れ!

【35】優しさいっぱいの誕生日!

アッサラーム アライクム!

28歳の誕生日を迎えました。
エジプトで迎える2回目の誕生日です。

誕生日の数日前に大家さんの兄弟ガマールから連絡がありました。
ハルカの生日パーティをやるよ」


私が住んでいるアパートは、4階建てで、私は3階に住んでいます。
4階には、大家さん一家。(大家のイマードと奥さんのバスマ息子2人
2階には、イマードの両親。(私からするとおじいちゃんおばあちゃん
1階には、大家さんの兄弟の家族。(ガマールとは違う兄弟)

おばあちゃんは、料理や食材のおすそ分けを頻繁にしてくれます。
足の具合がよくなく、階段を上がるのが難しいので、携帯に電話がかかってきます。「おいで」の合図。

大家さんは、みんなで集まる時には、私にも声をかけてくれるし、家の中で何かトラブルが起きれば、すぐに駆けつけてくれます。

私のことを家族の一員として接してくれる、素敵な大家さんファミリーです。


「パーティをやるよ」の連絡が数日前にあったものの、そこから音沙汰なしで、当日になりました。
果たして、本当にあるのか?と思っていると、夕方4時頃ガマールが家に来ました。

「夜7時半頃に、2階の部屋でやるよ!空いてる?」
ちゃんと空けてます!

7時半頃、おばあちゃんから電話がかかってきました。「おいで!」

てっきり、みんな集まっているのかと思いきや、まだおじいちゃんとおばあちゃんしかいません。

そこから、大家さん一家を呼ぶために、私から奥さんのバスマに電話をかけました。
「来てね!待ってるよ!」
一応、私が主役よね?と思いながら、みんなを待ちます。

すぐに降りてきてくれて、全員集合です!
クル サナ ワ エンティ タイエバ!(誕生日おめでとう!)」とみんなが言ってくれて、温かい気持ちになりました。

ケーキを出して、ジュースを入れて、みんながをうたってくれました。
28歳にもなると、ホールケーキを囲むことなんてなかなかありません。
いかにも誕生日という感じで、とても嬉しい!

その後、ケーキを切り分けて、みんなで食べる!
・・・と思いきや、ケーキを食べ始めたのは、息子のユーセフとデイビッドだけ

大人は誰も食べ始めません。みんな、食べないの?

なんと彼らは、断食中とのことでした。

大家さんファミリーは、エジプトに1割いるコプト教(キリスト教)の人たちです。
イスラム教徒の断食(日の出から日没まで飲食をしない)とは違い、彼らの断食は、動物性の食べ物を口にしないこと。

普段通りの時間帯に食べてもいいけれど、肉や魚、牛乳などは口にしてはいけないという制限があります。
(いつの期間実施するのか、詳細はよく分かっていません・・・)


というわけで、ケーキを食べられないのでした。
「ケーキは明日の朝に食べる」と言って、ユーセフとデイビッドがケーキを食べるのを手伝ったり、私がケーキを食べるのを見守ったりしていました。
(子ども2人はまだ小さいので、断食はしていません)


自分たちが食べられないのに、私の誕生日に合わせてケーキを買って、パーティを開いてくれたんだと思うと、本当に優しすぎる・・・!

さらに、イマードが、誕生日プレゼントリュックをくれました。
(実は昨年の誕生日にもリュックをもらったので、これで2つ目!)

この後、8時半から用事があるということで、大家さん一家は帰っていきました。
用事があるのに、わざわざ時間を取ってくれたんだと分かり、それもまた感謝です。

おばあちゃんは私の帰り際に、マンゴーとアイーシ(エジプトのパン)を持たせてくれました。
みんなの優しさをたくさん感じながら、私も1階上の部屋に帰りました。

異国の地で、家族のようなみんなと過ごせて、嬉しさいっぱい、優しさいっぱいの誕生日でした。

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