JICA海外協力隊の世界日記

エジプトは今日も晴れ!

【49】妹が、活動先へ!

アッサラーム アライクム!

なんと!妹が!年末年始にエジプトへ遊びに来てくれました。

ギザの三大ピラミッド、スフィンクス、大エジプト博物館、ハンハリーリ市場、ムハンマド・アリ・モスクなど、王道の観光地を巡る中、私の任地のクエスナにもやって来ました。

1月1日
エジプトでは、年末年始という感覚はそれほどなく、大晦日やお正月という雰囲気は皆無です。
カウントダウン花火などは場所によってはあるものの、1月1日が特別な日という訳ではありません

ということで、1月1日もいつも通りに学校がありました。
せっかくなので、許可をもらい、妹と学校へ行くことに!

何人かの先生や子どもには、「妹が来るよ!」と事前に伝えていましたが、反応はいかに・・・!

学校に着き、(校長先生が部屋にいなかったので)副校長先生に挨拶。
アナ イスミー マイ(私の名前は、真依です)」
アナ アンディー タラータ ワ アッシュリーン サナ(私は、23歳です)」

妹は、エジプトへ行くと決めた時から、「せっかくだから、アラビア語で自己紹介ができるようにしていきたい!」と言って、本を買ったり私に聞いたりして少し勉強してきました。
「自己紹介する場面なんてあるんかな?」と言っていましたが、早速、勉強の成果を発揮する時が!

アラビア語の勉強もそうですが、思い立ったらすぐ行動!という妹の性格は、素直に感心してしまいます。
(妹もこの日記を読んでくれているので、褒めておきます)

お昼休憩の時間になり、子ども達が教室から外へ出てきました。
私と妹も、みんながいる所へ。

私達の姿を見た子ども達が、続々と駆け寄って来ます!

私と一緒にいるということで、日本人だということは子ども達も分かっていそう。
ただ、私と妹は顔が全然似ていないため、パッと見て姉妹だと気付いてはなさそうでした。
(活動先へ来た隊員を見て、姉妹?と聞かれることはあるのに、本当の妹の時には言われないという・・・)

「妹だよ!」と紹介すると、「え!妹なの!名前は?

「名前聞かれてるよ!」と妹に伝え、その後は妹が自己紹介
アラビア語が分かるんだと思われ、ぶわあっとアラビア語での質問が飛んでくることも。

「いや・・・アラビア語分からないです・・・ねえ!何言ってるか分からん!」と助けを求めに来る妹でした。
(好きな食べ物は?とかこれからずっとこの学校にいるの?とか、そんなことを聞いてきていました)

この日は、私が通訳の役割を果たし、ちょっとかっこいいやん自分!と一人で思っていました。

「妹だよ!」と紹介したものの、「男?女?」と聞いてくる子も。その理由は・・・
妹は、髪の毛が短く服装が男性っぽいところがあります。(色合いとかシルエットとか)

子ども達は、女性=髪の毛が長いと思っています。


イスラム教徒の女性は髪の毛をヒジャブで隠すけど、基本的には髪が長く髪が長い=美しいという感覚があるように感じる。
私はエジプトへ来てから、一度も髪の毛を切っていないので、かなり伸びている。
普段はくくっているけど、たまにおろしていると「髪の毛が素敵ね」と褒められる。

そんな訳で、ボブという長さでもなく、完全にショートヘアなのに女性というのが、???となっているようでした。
「どうして髪の毛が短いの?」と聞いている子もいて、ある種の異文化理解だなと思いました。

さらに、妹の名前は「真依
エジプトにも、マイという名前の女性がいます。
女性の名前なのに、見た目が女性に見えなくて、子ども達はさらに混乱しているようでした。


私が、妹と弟の単語を言い間違えていると思っている子もいそうだったので、「私の妹だよ!弟じゃなくて、妹!」と丁寧に紹介するようにしました。
(妹は、全く気を悪くすることはなく、2人で笑いながら「女だよ」と教えてあげました)

もう一つ面白かったのが、妹が自己紹介をしても、「日本の名前は、何て言うの?」と子ども。

マイだよ!」と教えても、「私の名前はヌールで、あなたはハルカでしょ?妹は?
「だから、それがマイなの!!」

てっきり、エジプトで使う名前(アラビア名)を言ってるんだと思っていたようです。
「日本にもマイという名前の女性がいるんだよ!」と教えるとびっくりしていました。
(私の名前がハルカで、エジプトにはおらず1回では聞き取ってもらえないので、妹の名前もそんな感じだと思ったんだろうな・・・!)

何をするでもないけれど、「たわむれる」という表現がぴったりの平和な時間でした。

休憩時間の後は、学校探検をしたり、幼稚園の子と遊んだり、体育の先生に紅茶をいれてもらったり。

妹は、日本で幼稚園の先生をしているので、掲示物子どもが夢中になっている遊びなど、日本との違いに気付いて教えてくれました。

その後、グラウンドへ行くと、休憩時間には会えなかった6年生の子ども達が。
女の子が集まって来て、またもや妹は有名人状態に!

その後、バスケットボールをして遊ぼうと誘われました。
ハルカチームとマイチームに分かれ、ゲーム開始です。

私は、彼女らがバスケットボールで遊んでいるところを今までに何度も見たことがありました。

そのため、このゲームがなかなかのカオス状態になることも知っていた訳です・・・!

まず、ゴールが低いダンクシュート決め放題です。
そして、ルールはガバガバ。ボールを持って、3歩以上走りまくりです。
さらに、エジプトの女の子、たいてい気が強い。特にゴール付近は、押し合いへし合いです。

ということで、予感的中。
バスケットボールと言えるのかは怪しい遊びになりました。
妹は、なかなか驚いていましたが、「これが、エジプトだよ!」

それでも、けんかにならず、とても盛り上がるのだから、不思議です。
本当にいい時間でした。
楽しかった!!

学校が終わる時間になり、門の所でみんなに手を振ってお別れです。
明日も来るの?」「ずっといるの?」「ハルカと入れ替わりで、学校で活動するの?」

今日だけなんだよ。旅行でエジプトへ来ているからね。明後日、帰るの

「ハルカも一緒に帰るの!?」と子ども。
私はまだいるよ!来週も学校来るよ!!」


そして翌週
「マイはどこにいるの?」「もう帰っちゃったの?」「またエジプトへ来るの?」

たった1回会っただけなのに、こんな風に言ってくれる子ども達がいて、幸せなことだなと思いました。

妹には、大好きな先生や子ども達会ってもらえてよかったな。
先生や子どもには、家族を紹介できてよかったな。

この日のカメラフォルダには、とてもいい表情の妹の写真がたくさん残っていて、姉はとても嬉しい。
いい日だったなあ。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ