JICA海外協力隊の世界日記

みんなの知らないインドネシア~スマトラ島・バンダルランプン~

みんな一緒に Buka Puasa

イスラムの国・インドネシアは現在ラマダン(断食月)の真っ最中です。ご存知の方も多いと思いますが、この期間は夜明けから日没まで一切の飲食ができません。いつもより日中はやや静かですが、日没の時間帯、すなわち断食明け(buka puasaと言います)の頃は街中がいつも以上に賑わっています。その様子などを今回はご紹介しようと思います。

今年のラマダンは6月18日に始まりました。私の職場では同僚のほとんどがイスラム教徒、いつも皆で一緒に昼食を摂る食堂は開いていません。同僚から「気にせず食べていいよ」と言われても、何だか気が引けて食べる気がしません。ポケットにこっそりクラッカーや水を忍ばせて、部屋の隅でコソコソ。そんな毎日を送っています。

ラマダンに入って2週目、「日没の頃に市場へ出掛けてみませんか?」と知り合いからお誘いを受け、平日の仕事帰りに立ち寄ってみました。普段はちょっとショボいかな~と思っていた市場もこの時期、この時間にはご覧のように盛況。この露店では断食が終わって最初に食べる甘いものを売っています。

マーケットを覗いた後、その知人宅の「Buka Puasa Bersama」に呼ばれました。これは親戚や親しい友人が集まって一緒に日没を迎え、お祈りの後にみんなで一斉に食べるというものです。Buka=明ける、Puasa=断食、Bersama=一緒に、という意味で、我慢していた空腹を皆で楽しくワイワイガヤガヤ飲み食いしながら満たす。イスラムでない私もその「喜び」に便乗させていただきました。

この写真はbuka puasaの食べ物です。真ん中にあるのはフルーツがたくさん入った甘い飲み物、空腹時にこれは効く~!ほかには甘いお菓子や辛めのスナック類など、まずは空腹を満たすために「つまむ」程度の食べ物がたくさん並びます。そのあと本格的な食事となるわけですが、「つまみ」を食べ過ぎるとちゃんとした夕食が入りません。そのため、皆さん適量をわきまえて「buka puasa」を楽しんでいるようです。とにかく、いつでもどこでもみんなで食事をすると楽しい。日中はこうした場を持てないラマダンの時期、会話も楽しむ貴重な時間というところでしょうか。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ