2020/07/21 Tue
活動
ペルー隊員の活動紹介①~辻孝治さん(きのこ栽培)~
私は、以前はJICA海外協力隊と言えば学校教育やコミュニティ開発というイメージでしたが、実際は「え?こんなにたくさんの職種があるの?」と驚きました。
そのため、今回はペルーで活躍しているレア職種の隊員についてです。以下、彼からどんな活動をしているのか紹介していただきましょう!
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こんにちは。辻孝治です。私の職種はきのこ栽培の普及で、ペルーの首都リマから北東に位置するイキトスという都市が任地です。この都市は広大なジャングルとアマゾン川の支流が周囲を囲んでおり、「陸路では行けない世界最大の都市」として知られています。そのためアマゾンの玄関口として機能しており、世界中の観光客がアマゾンジャングル体験ツアーを参加しに訪れます。
私の配属先はアマゾン地域調査庁です。きのこを食べる習慣がないイキトス地域にきのこ栽培を興し、広めようとする計画があり、私も参加することになりました。しかし、当初はきのこ栽培に必要な材料、道具も無く、0からのスタートでした。
まずは栽培するきのこを決めるためジャングルに入り、きのこ生態調査を行ったところ、日本にもあるヒラタケ種が生えていたので、このきのこを栽培研究することにしました。通常日本ではおが粉、木のチップを使用し、きのこを生やす土台となる菌床を作成し、高圧窯により殺菌しますが、任地ではきのこ栽培に適合するおが粉が入手できず、高圧窯も存在しないため、栽培方法を工夫しながら手探りの状態で日々活動を進めました。幸運にも、赴任してから約半年後にはバナナの皮を利用した菌床からヒラタケを生やすことができ、殺菌方法も石灰水を用いることで、ある程度解決したことから栽培方法を確立できていきました。
また、1年を過ぎる頃にはヒラタケの収穫量を増やすことができ商業化に希望が持てることになったことから、地域の集会場で住民に向けてきのこ栽培の紹介ができました。
しかしここからきのこ栽培の普及活動の本腰を入れるというところに、新型コロナウイルスがペルー各地やイキトス市にも蔓延したため、活動休止となり悔しい思いをしております。現在でもペルーにおいて新型コロナウイルス蔓延防止のため人々の生活は制限されており、苦しい思いをされています。元の平穏な日々が戻ることを祈るばかりです。
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以上、辻孝治さんからでした。ありがとうございます。
最後までお読みいただきありがとうございます。次回もお楽しみに。Chao!
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