JICA海外協力隊の世界日記

わくわく クマエだより

#16 カンボジアのデジタル事情と思わぬ落とし穴

今回は、カンボジアのデジタル事情についてです。

日本ではアナログ派だった私も、カンボジアではデジタル生活にどっぷり浸かっています。しかし、JICA海外協力隊ならでは?の落とし穴にはまってしまったのです。その時の体験をお伝えしたいと思います。

快適なデジタル生活

フードデリバリー

日本ではコロナ禍で急激に普及したフードデリバリーですが、シェムリアップでも多くの人に利用されています。こんな感じで指定した場所に届けに来てくれます。

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フリーWi-Fi

シェムリアップのほとんどのカフェにはフリーWi-Fiがあるので、カフェで作業したり、ZoomなどのWeb会議ツールを使って遠隔地の人たちと打ち合わせしたりすることも可能です。さらにコンセントも自由に使えるので、充電の残量を気にせず作業に集中することができます。

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QRコード決済

多くのお店では、QRコードはこんな感じでぶら下がっていたり、レジの近くに置かれていたりするので、QRコードが使えるカンボジア口座を持っていれば、アプリを使ってQRコード決済することができます。レストラン、ホテル、市場、屋台、家賃、洋服の仕立て、自転車修理など、お店の規模や種類にかかわらず、さまざまなシーンで使うことができます。ここまで幅広く普及しているのは、QRコード決済時にお店側が手数料をとられないことも関係しているのかもしれません。

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タクシー配車アプリ

街中を移動したい時は、タクシー配車アプリを使えば、予約段階で現在地から目的地までの道順、さらに料金まで示してくれるのでトラブル防止にもなります。運転手は、アプリ内のナビを見て運転しているので、道に迷うこともほとんどありません。目的地まで到着したら料金は自動で引き落としもでき、細かい現金を持っていない時などはとても便利です。降りた後は、乗り心地をフィードバックできます。

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情報共有

職場においてもデジタル化は進んでおり、日々の情報共有はアプリ上で行っています。水質検査の結果などもここで共有しています。どこでもデータをみることができ、迅速に状況を知ることができます。

ところが・・

そんな便利なデジタル生活に浸かっていると思わぬ落とし穴があることを思い知らされます。

一年ほど前の出来事なのですが、PCが上手くシャットダウンできず、再起動したときに画面にあらわれた謎のメッセージ。

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このメッセージ以降、ロックがかかりPCで作業はできなくなりました。このキーを入力しない限りロックは解除されなそうです。いろいろなサイトをみてみるとどうやら詐欺やコンピュータウィルスではないということは分かったのですが、契約時に渡されたであろう48桁のキーが書かれた書類は、日本にあるので確認しようがありません。キーを忘れてしまったことを入力したら、本人確認のため、SMSで認証コードを送りたいと、このようなメッセージが送られてきました。

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できない・・

そう。実は、日常ではよくあるこの状況こそが落とし穴だったのです。

携帯番号は日本の番号しかPCに登録していませんでした。さらに、カンボジアに来るにあたって、日本で使っていた番号は休止状態にし、新たにカンボジアの番号を取得していたたため、日本の番号に認証コードを送られたところで確認しようがなかったのです。

メーカーに問い合わせたところ、PCを初期化すれば解決できるとのことでしたが、データは全て消えてしまうとのこと。しかし、活動の記録はこのパソコンに保存していたので、消去されてしまったら困ってしまいます。

このままだったらデータが消えてしまう・・

身分を証明できる術がない。なんともむずがゆいです。

仕方なく、スマホの通信キャリアに連絡し、休止状態を一時解除し、日本の番号を使える状態にし、認証コードを送ってもらうことで解決できましたが、思わぬ出費が伴いました。

停電、情報漏洩、紛失、窃盗、盗難などは事前に聞いていたので警戒はしていましたが、電話番号登録という点は見落としていました。このようなケースは、PCだけでなく、SNSの登録でも同様のことが起こってしまいました。

今後、必要とされることは??

改めてデジタル社会では、パスワード管理がなによりも重要だということが身をもって再認識させられました。この経験を踏まえ、現在パソコンは生体認証を登録し、SNSは携帯番号だけでなくメールアドレスも紐づけしたことで今のところ同じような問題は起きていません。

これは、観光にきていただけでは気づかなかったかもしれません。皆さまも海外に滞在する機会がありましたら、ぜひ気をつけてください。

今回も読んでいただきありがとうございました。

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