JICA海外協力隊の世界日記

Rusty Skullの公式ブログ

#004 CONALEP国立専門技術高等学校

配属先のCONALEP Querétaroはケレタロ州内にある国立専門技術高等学校5校を所管しています。

簡単に各校を紹介します。学校の就学期間は中学校卒業後の3年間です。

最も創立の早いのは、ケレタロ市にある1980年創立のRoberto Ruiz Obregón校とサンフアンデルリオ市のSan Juan del Río校の2校です。続いて2006年に、アメアルコ市にAmealco校を設立。この3校は、自動車整備、機械加工、化学工業、IT技術から調理技術まで幅広い技術の訓練校です。

その後2011年に航空技術関連技術に特化したAeronáutico校をテキスキアパン市に設立し、2022年に自動車関連技術のAutomotriz校がケレタロ市の2校目として設立されました。

国立機関であるCONALEPは、中学校卒業生のための職業訓練校を統括する全国的な組織として設立されましたが、その後の法律改正を経て現在では各校が大学進学校としての機能も持ち合わせています。Aeronáutico校では卒業生の2割が航空大学に進学します。

授業の内容は、Aeronáuticoの場合、航空機の操作系・動力系・機体などの整備や航空電子システムなどについての座学と実習です。自動車整備と同様に航空機関連技術の扱いには公的資格が必要で、その国家試験のための準備をすることができます。生徒数約800人、男女比はおよそ6:4です。

校内は広く、大小の旅客機やヘリコプターの実機も置かれていて、身近に飛行機のある環境です。実習では、機械加工技術や航空機の部品を使った修理技術を学ぶことが出来ます。

また例えば食品関連講座の場合、単に調理技術だけではなく接客技術や原価計算についても学ぶことができます。こうした考え方は、他の専門分野でも同様で、機械加工講座でも機械の操作技術だけではなく、工場の運営についても併せて学習対象とされます。また3年次の前期課程では、民間企業などでおよそ4カ月間のインターンシップが課程に取り入れられ、それが卒業後の就職に結びつくこともあります。

期末の調理技術試験の様子です。指定された複数の料理を制限時間内に作っています。

CONALEP Querétaroは、5校合わせて現在約4300名の生徒を抱えています。ドラッグ対策や思春期特有の精神面でのケアも重要な仕事の一つです。

これはCONALEPが作成し各家庭に配布した、ドラッグやアルコールの依存症に対応するための保護者向け冊子です。

依存症HB.jpg

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ